第二十七話 姿が変わりその九
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「あの怠け者四人組も言うてたやろ」
「瑠璃子ちゃん達か」
「こっちの世界でもな」
「ブリテンで仕事した時やな」
「マロリー達に雇われてな」
「その時にあそこの料理も食べたけどな」
その時にというのだ。
「イングランドもスコットランドもウェールズも酷かったが」
「アイルランドは特にってな」
「言うてたな、あの娘達」
「そして実際にな」
嘘偽りでなくというのだ。
「学校のアイルランドの人も言うてるな」
「自分達の国の料理舐めるなってな」
「そのまずさをな」
「そこまで言う位やしな」
「まあソーセージもな」
シェリルは中里に話した。
「流石にあるやろ」
「あることはあってもやな」
「そんな日本のプロ野球持ってる会社さんとかな」
「八条ミートとかのやな」
八条グループ内の肉関連を扱っている企業である、この業界では大手でありスーパーでもハムやソーセージを売っている。
「そうした会社のと比べたら」
「何やこれはっていう位や」
「食文化があれなあの辺りで特にあれなだけあって」
「凄いで」
「そやねんな、ほなそのことをちょっと聞いてみるか」
中里は笑ってこうも言った。
「神霊さん達に」
「ク=ホリンさん達にか」
「次に戦うあの方々にな」
「そうするか、ほなな」
「聞いてみるな」
「そうするわ」
そして実際にだった。
中里はク=ホリンこれから戦う神霊達の中の一柱である彼等にこのことを聞くと美麗な顔立ちの神霊は笑って話した。
「日本の神々に振舞ってもらった洋食は最高だよ」
「それが答えですね」
「ははは、我が国の料理は食べられないよ」
中里に笑って話した。
「もうね」
「ソーセージもまた」
「エールはいいよ」
酒はというのだ。
「アイルランドはね」
「お酒はですね」
「しかしね」
「食べものはですか」
「ジャガイモがないと」
この作物がというのだ。
「他にない位だしね」
「そこまでですか」
「スープも野菜料理も肉料理も」
こうしたものもというのだ。
「全くでね、デザートだって」
「ないですか」
「イギリス以上にね」
「やっぱりそうですか」
「神界では他の国の料理ばかり食べているね」
アイルランド料理でなくというのだ。
「例えば今話した洋食にね」
「日本の」
「僕はナポリタンが好きだよ」
このスパゲティがというのだ。
「最高だね、しかしね」
「しかし?」
「あれはナポリにはないね」
「ないです」
中里も即座に言葉を返した。
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