第二章
[8]前話
「そしてな」
「夕方遅くにか」
「行くんだ」
「そうするんだな」
「そしてだ」
さらに言うのだった。
「帰ったらゆっくりとな」
「くつろがせるか」
「そうするんだ」
是非というのだ。
「いいな」
「そうだよな」
「それでだ」
父の言葉は続いた。
「今もな」
「ふわりにはゆっくりしてもらってるな」
「そうだ」
自分のケージの中で丸くなって気持ちよさそうに寝ているふわりを見つつ息子に対して笑顔で話した。
「こうしてな」
「そうだよな」
洋介もそれはと頷いた。
「本当に」
「ゆっくり寝かせるぞ」
夕方の赤くなっている空窓の向こうのそれも見て言った。
「今日もな」
「そうするか」
「散歩が終わってな」
そうしてというのだ。
「ほっとさせることも大事だ」
「暑いとな」
「ああ、そうさせないとな」
「犬もな」
「俺達だってそうだしな」
「そうだよな」
息子も笑顔で頷いた、そしてだった。
ふわりを優しい目で見た、そのうえで彼に言った。
「ふわり、ゆっくりしろよ」
「ク〜〜〜」
ふわりは気持ちよさそうに寝ていた、洋介はそんな彼を見て自然と笑顔になった。そのうえで自分もほっとした気持ちになったのだった。
犬のほっと一息 完
2023・7・23
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