暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第162話:作られた日の出を明けて
[1/7]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
戦いから一夜明けて、S.O.N.G.の移動本部として機能しているトレーラーの内部では、司令である弦十郎が苦虫を?み潰したような顔をしながら口を開いた。
「敗北だ。徹底的にして完膚なきまでに……」
「遂に現れたパヴァリア光明結社統制局長、アダム・ヴァイスハウプト。そして……」
「錬金術師共のファウストローブッ!」
弦十郎の言う通り、先の松代での戦いはS.O.N.G.側の完全なる敗北と言う形で幕を閉じた。前線で戦っていた装者の内、奏を除く初期メンバーと言える響達3人は決戦兵装であるイグナイトモジュールを容易く打ち破られた。何をどうしたのか、何をされたのかも分からぬままの敗北は、装者達の心に苦い記憶として刻まれる事となる。
「打ち合った瞬間にイグナイトの力を無理矢理引き剥がされたような、あの衝撃は……」
特に何かをされたと言う感じはしない。本当にただぶつかり合っただけで、イグナイトモジュールを強制的に解除させられた。力を無理矢理引き剥がされたあの感覚は、心身ともに翼達にとって大きな衝撃として記憶に刻まれていた。
何がどうしてああなったのか未だに分からない。ともすればあれは夢だったのではないかとすら思ってしまう。
その答えは、錬金術に関する高い知識を持つアルドにより齎された。
「あれは、恐らく賢者の石の力によるものです」
「賢者の石……確かに言っていた……」
アルドの言葉に響はサンジェルマンと対峙した時の事を思い出す。確かにあの時、彼女は賢者の石と言う単語を口にしていた。
だが響と違い立ち塞がる形で対峙していた奏は、その時彼女達が気になる事を口にしていた事も思い出していた。
「そう言えば、純正がどうとか言ってた気がするけど……」
「それは恐らく、あの賢者の石が生み出された経緯にあります」
「と言うと?」
何やら意味深なアルドの発言に弦十郎が問い詰めると、彼女は少し言い淀んだ後小さく息を吐き続きを話しだした。
「……以前、ジェネシスは人々を集めサバトを行い、それによって配下となる魔法使いを増やしているとは話しましたね?」
「あぁ、あの胸糞悪くなるような話ね」
「ペテン師達はそれを防ぐ為に戦って来たんだよな?」
「そう。ですが、実はサバトによって得られるのは実は魔法の才能の開花だけでは無いのです」
実を言うとウィズが積極的にサバトを潰しているのは、人々を救うと言う事は勿論だが同時に”もう一つ”の理由を防ぐことも視野に入れての事であった。
と言うより、ある意味ではそちらこそが本命と言う見方も出来る。
何を隠そう、サバトによって生み出される物質こそが賢者の石に他ならないのだから。
「賢者の石が、そんな方法でッ!?」
その話を聞いて尤も驚きを露にし
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ