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仮面ライダーAP
孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第4話
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に消えて行く。その白く優美な手で、何らかの重火器らしきものを握り締めたまま――。

 ◆

 それから、僅か数分後。要塞内部に残っていた戦闘員達の妨害を斬り払いながら猛進撃していたオルバスは、薄暗い最深部の一室までアイアンザックを追い詰めていた。冷たい壁を背にしたアイアンザックはようやく足を止め、オルバスと真っ向から対峙している。

「……とうとう追い詰めたぜ、アイアンザック中将。あんたの計画ってのが何だったのかは知らねぇが……そろそろ年貢の納め時らしいな?」

 軽装型を装着したヘレンを圧倒していたアイアンザックの外骨格。その性能はかなりのものだったようだが、それでも数多くの死線を潜り抜けて来たオルバスの敵ではなかった。このまま正攻法で戦い続ければ、オルバスのパワーが競り勝つのは目に見えている。
 アイアンザックもそれを肌で理解しているのか、先ほどのように拳を構えようとはしなかった。だが、その仮面の下に隠された双眸に諦めの色は無い。むしろここからが「本番」なのだと、彼の目が訴えている。

「ふっ……そうか、知らんか。やはり……お前達でさえ知らんのだな。私の……『スパルタン計画』を」
「スパルタン計画、だと……?」
「知らないというのなら、それも良かろう。……今すぐに教えてやる! この下(・・・)でなァッ!」

 一瞬のうちに殺気を剥き出しにしたアイアンザックは、白銀の剛腕で地面を殴り付け、部屋の底を破壊してしまう。足場を自ら殴り壊して「大穴」を開けるという彼の暴挙に瞠目する暇もなく、オルバスは彼と共に、この部屋の真下に隠された「地下格納庫」へと落下してしまうのだった。

「おわぁあぁあッ!? ……く、くそッ! あの野郎、一体何を考えてッ……!?」

 咄嗟に空中で体勢を切り替えたオルバスは何とか着地に成功する。だが、顔を上げた彼の眼前には――さらに驚くべき光景が広がっていた。
 オルバスが降り立ったこの広大な地下格納庫には、さらにもう1機の強化外骨格が佇んでいたのである。それはアイアンザックが着ていたものよりも、さらに禍々しい外観を持っていた。しかし、驚くべき点はそこではない。

「な、なんだよこりゃあ……! こんなデカブツ、一体どうする気なんだ……!?」

 アイアンザックが着ていた鎧よりも、さらに大型なのだ。全長はおよそ315cm。並の人間が扱うような代物とは到底思えないサイズだ。その胸部装甲には、「ICBMR」という謎のイニシャルが記載されている。背面には超大型の刀剣が装備されており、両腰部や両脚部、側頭部には単装砲まで搭載されていた。
 そんな大型外骨格の巨躯を仰ぐオルバスの眼前で、その胴体部に位置するハッチが開かれる。どうやら、このハッチの内側がコクピットになっている構造のようだ。その中から現れ
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