孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第3話
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。夜空に向かってぶるんっと突き出されている安産型の巨尻も、ヒクヒクと小刻みに震えている。
「はっ……はへっ……!」
ぷっくりとした唇を大きく開き、犬のようにだらしなく舌を突き出している彼女の貌は、汗に塗れて淫らに上気していた。口元に張り付いたブロンドの髪先も、その淫靡な表情に彩りを添えている。
まるで――圧倒的な「雄」の膂力に組み敷かれ、屈服させられた「雌」のようであった。何人でも産める極上の巨尻を、アイアンザックに向けて無防備に突き上げているヘレンの姿は、「完全敗北」を宣言した雌そのものだったのである。
「はぁあ、ぉ、おおっ……!」
恥辱に塗れた無様な格好だが、今の彼女は自分の姿勢すら正しく認識出来なくなっていた。何しろ並のマス・ライダー装着員ならば、確実に首の骨が折れて即死しているところなのだ。
ましてや防御力を犠牲にしている軽装型の装着員では、到底耐えられるはずがない。アイアンザックの宣言通り、本来なら仮面ごと頭部を粉砕され、苦しむ暇もなく即死していた場面なのである。
「……ふむ」
しかしヘレンは無意識のうちに最適な「受け身」を取っていたのか、痙攣はしていても骨折すらしていなかった。パワーボムの威力に悶絶しているということは、その程度の「余力」は残していることも意味している。
「あはぅっ……!」
「でんぐり返し」の姿勢から足を下ろして仰向けの状態になった彼女は、まだ辛うじて意識を保っている。その並外れたタフネスと運の強さには、殺すつもりでパワーボムを繰り出していたアイアンザックも密かに感嘆していた。
「……? この小娘の顔、眼と髪の色……。まさかお前は……」
「あっ、ぐ……うっ……!」
「いや……そんなはずはないな。それにしても、今の一撃で完全に仕留めたつもりだったのだが……装甲を削ぎ落とした軽装型の割には、随分としぶといではないか。だが……それも終わりだ」
だが、乳房と桃尻を揺らして倒れ込んだ彼女に対する慈悲など、アイアンザックは一欠片も持ち合わせていない。露わになったヘレンの美貌にどこか「引っ掛かるもの」を感じながらも、彼は躊躇う素振りもなく、仰向けに倒れて苦悶の表情を浮かべている彼女の頭を踏み潰そうとしていた。
「ぬッ……!? 何者だッ!」
「……よう、待たせたな」
だが、次の瞬間。真横から襲い掛かって来た「殺気」に反応したアイアンザックは、咄嗟にその場から飛び退いてしまう。ヘレンの窮地に駆け付けて来た「真紅の騎士」――仮面ライダーオルバスが、このシャドーフォートレス島に馳せ参じたのだ。
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