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仮面ライダーAP
孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第3話
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ン、ズシンと響き渡る足音。地面に走る亀裂。ベルトのバックルから迸る電光を纏い、炎を掻き分け、大地を踏み締める白銀の鉄人。その圧倒的な重厚感と荘厳な迫力に、ヘレンはスコーピオンを構えながらも仮面の下で冷や汗をかき、思わず後退りしてしまう。その僅かな「怯み」を、アイアンザックは見逃さない。

「ぬぅんッ!」

 彼は消し炭と化して行く黒マントを破り捨てながら、一気に地を蹴ってヘレンに襲い掛かって行く。勢いよく振るわれた白銀の剛腕が、ヘレンの首を狙っていた。その巨躯からは想像もつかないスピードで迫る腕は、空を裂く轟音を響かせている。

「……はぁッ!」

 その初撃を咄嗟にかわしたヘレンは大きく跳び上がり、空中からスコーピオンを連射した。フルオート射撃の反動で、超弩級の爆乳と巨尻がぶるるんっと揺れる。
 頭上からの銃撃を浴びせられたアイアンザックは、片腕でその弾雨を難なく振り払っていた。外観に違わぬ圧倒的な防御力を目の当たりにしたヘレンは、くびれた腰を捻って華麗に着地しながらも、焦燥の汗をかいていた。その滴がボディスーツの内側に染み込み、淫らな匂いをより濃厚に熟成させて行く。

「その程度が限界か!? 対策室ッ!」
「……ッ! まさか、そんな新型外骨格まで用意していたなんて……!」
「新型……? ハッ、馬鹿を言うな! これは『骨董品』だ、お前達の装備に比べればな!」
「なんですって……!?」

 初めて目の当たりにした外骨格を「新型」と呼んだヘレンの言葉を否定する、「骨董品」というアイアンザックの発言。その言葉に驚くヘレンの眼前に、アイアンザックの剛腕が再び迫って来た。

「むぅんッ!」
「……はぁッ!」

 照準は間に合わない。咄嗟にそう判断したヘレンは後方倒立回転跳びの要領で、爆乳と巨尻をぷるるんっと弾ませながら弓なりに仰け反り、ラリアットを回避する。そして回転の際に振り上げた長い美脚で、アイアンザックの下顎を勢いよく蹴り上げたのだが――銅色の鉄仮面には、傷一つ入っていない。

「……ッ!?」
「ふん、今の蹴りは攻撃のつもりだったのか? やはりその強化服……機動性と引き換えに、少々軽く(・・)し過ぎてしまっているようだな」

 堅牢で無骨なアイアンザックの外骨格に対して、極限まで装甲を削っているヘレンの軽装型はあまりにも「軽い」。その特性が裏目に出てしまったのか、アイアンザックには全く効いている気配が無かった。

「くっ……それなら、これはどうかしらっ!?」

 だが、相性の良し悪しだけで勝負が全て決まるわけではない。そんな師匠(マリン)の教えを胸に地を蹴り、爆乳と巨尻をばるんっと揺らして跳び上がったヘレンは、先ほど戦闘員を昏倒させた「幸せ投げ」を仕掛けようとしていた。空中に跳びながら、両脚を大胆
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