孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第3話
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「はぁ、んはぁっ、はぁあっ、はぁっ……!」
――戦闘開始から、どれほどの時間が流れただろうか。夜空を照らしていた戦火が燃え尽き、激しい戦闘行為による黒煙ばかりが立ち昇る中、全ての戦闘員達を「射殺」したヘレンはスコーピオンの銃口を下ろし、淫らに息を荒げていた。
「はぁっ、はっ、はぁあっ、んはぁあ……!」
上下に動く肩の動きに応じてJカップの爆乳がぶるんぶるんと揺れ動き、スーツの内側で熟成された汗の匂いが仮面の隙間から漏れ出て来る。白銀の仮面の下では、絶世の美女が白い頬を桃色に上気させていた。
(……せめて、安らかに眠りなさい。もう2度と、こんなことに手を貸さなくても良いように……)
増援の足音は聞こえて来ない。銃声も爆音も途絶え、島中から向けられていた殺気も消えた。どうやら、この島に居たノバシェードの戦闘員達はほぼ全滅してしまったようだ。悪に堕ちるしかなかった陸軍兵士達の無念を憂い、ヘレンは息を荒げながらも鎮魂の祈りを込め、片膝を着いている。
「自ら手を下しておいて善人気取りか? 対策室の手先」
「……ッ!?」
するとその時、低くくぐもった男の声が響いて来る。咄嗟にその声に反応したヘレンは爆乳と巨尻をぶるんっと揺らして素早く立ち上がり、振り向きざまにスコーピオンを構えた。
彼女が銃口を向けた先で佇んでいたのは――物々しい装甲服に身を包んだ、初老の巨漢。要塞内部の入り口前に立ち、銅色の鉄仮面を小脇に抱えている、2m近い屈強な大男だった。その身に纏っている漆黒のマントが、彼の威圧感をより高めている。
「あなたは……!」
「どうやって我々の存在に勘付いたのは知らんが……量産試作型如きでこの島を壊滅に追いやるとは、さすがは対策室の若きエース……と言ったところか? 特務捜査官殿」
老齢であることを感じさせる口周りの白髭に対して、その筋骨逞しい体躯はヒグマのようであり、精強な軍人としての覇気に満ち溢れている。その身に纏っている白銀の外骨格も、彼の巨躯に相応しい荘厳さを感じさせていた。
「……この島の兵士達全員がノバシェードに与していた。ということはやはり、あなたが黒幕だったのね……! シャドーフォートレス島司令官、アレクサンダー・アイアンザック中将ッ!」
スコーピオンの銃口を向けながら、仮面の下で険しい表情を浮かべるヘレン。そんな彼女の「推理」を認めるかのように――初老の巨漢こと、アレクサンダー・アイアンザック中将は不敵な笑みを露わにする。
約11年前の2009年。この某国を襲った旧シェードの怪人軍団を退け、救国の英雄となった「マルコシアン隊」。
その部隊を指揮する司令官だった彼は現在、このシャドーフォートレス島に「左遷」されていたのだ。隊長
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