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仮面ライダーAP
孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第2話
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なく身体にフィットさせるため、下着を一切身に付けていない状態(ノーパン&ノーブラ)でこのスーツを着用している彼女は、蠱惑的に息を荒げていた。

 ――そんな中、ヘレンの脳裏にある過去の記憶が蘇る。それは決して思い出したくない、恥辱の過去であった。

(……こんな恥ずかしい思いをしたのは、あの時(・・・)以来ね。アレ(・・)よりも破廉恥な格好をすることになるなんて、思いもしなかったわっ……!)

 数ヶ月前――当時の「先輩」だった真凛(マリン)・S・スチュワート捜査官とバディを組んで活動していた頃。ノバシェードに攫われた女性達が、戦闘員達との「結婚式」を挙げさせられるという、極めて卑劣な事件に直面したことがあった。
 同じ女性としての義憤に燃えたヘレンと真凛は現場を抑えるため、囚われた女性達が着せられていたものと同じ「ウェディングドレス」を纏い、現地に潜入していたのだが――そのドレスは非常に露出度が高く、2人の扇情的な肉体を強調するデザインとなっていたのである。

 胸元をぱっくりと大きく開き、白く豊穣な谷間を露わにしている――だけではない。鼠蹊部に食い込む白パンティとレースのガーターベルトが、2人の白く肉感的な美脚を際立たせていたのだ。ウェディングドレスとは名ばかり。女性の尊厳を踏み躙るために用意された、あられもない恥辱的な衣装だったのである。ヘレンも真凛も、その屈辱的な格好には怒りを隠せずにいた。

 だが結局、潜入は失敗に終わってしまった。他の女性達とは比べ物にならない美貌とスタイルの持ち主だったヘレンと真凛は早々に見破られ、2人揃って組み敷かれてしまったのである。彼女達の突出したプロポーションと、全身の柔肌から滲み出る濃厚なフェロモンが仇となったのだ。それでも間一髪、新世代ライダー達の武力介入により、彼女達は事なきを得た。
 彼らの到着が間に合っていなければ、ヘレンも真凛もその場で「純潔」を散らし、名実共に戦闘員達の「花嫁」にされていたのだろう。戦闘員達の前で両膝を着かされ、「誓いのキス」をさせられそうになった瞬間は、ヘレンにとっても真凛にとっても人生最大の汚点だ。

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 それでも新世代ライダー達の助太刀によって状況を覆した後は、事件の首謀者に「痛みを伴う相応の裁き(ゴールデンボールキック)」を与えたのだが――その時のことは、ヘレンにとっては思い出したくもない恥辱の記憶。紛うことなき、「黒歴史」そのものであった。
 あの時に着る羽目になったウェディングドレス(のようなモノ)よりもさらに恥ずかしい格好が、この世に在るとは思いもしなかった。そしてあの時とは違って――真凛はもう、そばには居ない。このシャドーフォートレス島には今、ヘレンしか居ないのだ。

(……確かに形勢は不利。だけ
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