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仮面ライダーAP
孤島編 悪魔の鉄人と気高き処女姫 第1話
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面はまさしく、山口梶(やまぐちかじ)巡査をはじめとする警察官達が着用している、量産試作型外骨格――「マス・ライダー」と同一の規格だったのである。

「……やって見せるわ、必ず」

 「軽装型」と呼称されているこのボディスーツ状の強化繊維は、装甲を極限まで削ぎ落とすことによって機動性のみを追求した、マス・ライダーのバリエーション機なのだ。そんな新型装備をぴっちり(・・・・)と装着した彼女は、決意に満ちた凛々しい表情で仮面を装着して行く。

「……よしっ!」

 全ての装着作業を終えた、金髪碧眼の爆乳美女――ヘレン・アーヴィング捜査官。彼女はこの瞬間、「仮面ライダー」に極めて近しい量産試作型(マス・ライダー)の一種である、「軽装型」の装着員となったのだ。

 壁面に固定されていた専用の自動小銃「GM-01スコーピオン」に手を伸ばした彼女は、その白い銃身を細く優美な手指で握り締める。仮面の下に凛とした貌を隠している彼女が、スコーピオンを腰部に装着した瞬間――その弾みで、強化繊維内に押し込められた爆乳と巨尻がぷるんっと揺れ動いていた。

「……マス・ライダー軽装型、装着完了! ヘレン・アーヴィング、これより出動するわ……!」

 「戦闘準備」を完了させた彼女は踵を返し、踵を返して行く。くびれた腰を左右にくねらせ、乳房と桃尻をぷるんぷるんと揺らしながら歩み出して行く彼女は――その蠱惑的な挙動とは裏腹に、気高く凛々しい眼差しで前だけを見つめていた。

 ◆

 それから約数時間後の、2020年7月下旬深夜。北欧某国領海内に位置する絶海の孤島――「シャドーフォートレス島」では、かつてない「異常事態」が発生していた。

 冷戦時代、西側のミサイル基地として利用されていたこの要塞島に、「裸より恥ずかしい格好の侵入者(ヘレン・アーヴィング)」が現れたのである。人知れずノバシェードのアジトと化していたシャドーフォートレス島は、対策室の介入によって瞬く間に戦場と化してしまったのだ。

『侵入者を発見! 直ちに侵入者を排除せよ! 繰り返す、侵入者を発見――!』

 けたたましい緊急警報が、薄暗い地下要塞の全域に鳴り響く。その要塞に配属された野戦服姿の兵士達は、物々しい重火器を構えながら、この地に現れたという「侵入者」を全力で排除するべく通路を疾走していた。
 そんな彼らの喧騒を背にしている、この要塞の「司令官」は――独り静かに、とある格納庫へと足を運んでいた。重量感溢れる彼の足音と、2m近い巨躯から迸る荘厳な覇気は、すれ違う兵士達を戦慄させている。漆黒のマントで身体を覆い尽くしている彼の歩みは、外見以上の迫力に満ちていた。

「司令! ノバシェード対策室の特務捜査官が、このシャドーフォートレス島に潜入していた模様です! 痴
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