第七十五話 天下茶屋その二十二
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「新一にもこの子のお父さんにも優しくしてもらってるねん」
「そうなんですか」
「いつもおばちゃんおばちゃんって笑って声かけてきてくれて」
「新一君優しいんですね」
「そやで」
「そらおばちゃんとポポちゃんには物凄い優しくしてもらってるからやで」
新一君も笑顔で言います。
「僕もお父さんも」
「この子の弟もやねんで」
藤乃さんのお言葉です。
「私等によおしてくれるねん」
「弟さんもなんですね」
「そやで」
「そやからそれは当然やで」
新一君はポポちゃんにも言いました。
「おばちゃん等どれだけ優しいか」
「新一君って本当にお二人を大事にしてるのね」
「そうなんですよ、誰よりも」
「そうなのね」
「もうおばちゃんとポポちゃんには」
新一君は私にも言いました。
「ずっと元気でいて欲しいわね」
「そこまで大切に思ってるのね」
「百歳まで」
こうも言う新一君でした。
「生きていて欲しいですね」
「いつもこう言うねんで」
「私達二人がそこまで生きて欲しいって」
お二人で私にお話してくれました。
「そこまで長生き出来たらええけど」
「どうやろな」
「そこまで生きられる様にお願いしとくわ」
新一君はお二人に笑顔で言いました。
「神様に」
「そうしてくれるんやね」
「いつも言うてるけど」
「おばちゃんとポポちゃんおらな」
物凄くいい笑顔でした、にこにことして純真で。
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