第二章
[8]前話
「暮らしていけないわよ」
「けれどな」
「そんな状況なの」
「そんな国があるんだよ」
「欧州ってロシアからのエネルギーに頼ってたから」
「それでな」
「戦争の影響を私達以上に受けて」
妻もこのことはわかった。
「それでなのね」
「まさにそれでだよ」
「電気代倍ね」
「ああ、凄いな」
「暮らしていけないわよ、そんなの」
妻も蒼白になって言った。
「酷過ぎるわ」
「そうだよな」
「家計どうなるのよ」
「どうだろうな、しかしな」
夫もまだ声をうわずらせて述べた。
「それもこれも戦争のせいだ」
「そうよね」
「早く終わって欲しいな」
「本当にそうよね」
「こんな状況が続いたら」
「大変なことこの上ないわ」
「そぷだからな」
こう言うのだった、そしてだった。
欧州のこのことにショックを受けた二人は自然と電気代を節約しようと考えてもう寝ることにした、それで共に夫婦のベッドに入ったが。
妻はそのベッドの中でだ、夫に言った。
「いや、寝るとね」
「灯かり点けないし寝る以外に何もしないしな」
「電気も使わないし」
「いいよな」
「そうね、出来る限り寝る?」
「戦争が終わって落ち着くまでな」
「そうした方がいいわね」
「そうかもな」
夫も否定しなかった、だが。
二人は一緒にベッドに入ると自然と楽しんだ、夫はその後で妻にまた言った。
「こうしたことはするな」
「こんな状況でもね」
「人間というか生きものはな」
「本能には勝てないわね」
こうした話をして服を整えて寝た、そして翌朝戦争の話を聞いてまた早く終わって穏やかになって欲しいと共に思うのだった。
欧州恐怖の電気代 完
2023・7・21
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