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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百七十七話
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「問題は、まだ精神的に幼い点だな。今は自分の中に渦巻く力とそれによる全能感に酔っている状態だ」

「君の時はどうだったんだい?その吸血鬼の力を得て」

暦が問いかける。

「俺のときは……」

とそこで一夏が話すのを一瞬ためらった。

「俺のときは、この吸血鬼の力を得てすぐに人生の当面の目標を達成したからね。
全能感は燃え尽き症候群で一緒に燃えたよ」

一夏は吸血鬼の力を得てすぐに、両親の敵であるヴィーティングを惨殺し、それまでの人生の目標の一つを達成したのだ。

「ところでユートピア、臥煙さんには言ったの?」

と余接が尋ねる。

「言ってるよ。いい顔はされなかったけどね」

「そりゃあそうだろう。ユートピアと篠ノ之箒が結託すれば、一国を滅ぼせるくらいの怪異だよ」

「しないよ?少なくとも国家を相手取るときに怪異の力は使わないよ?」

「お前のISの中身言ってみろよ。マギウスとかいう式神を使ってるだろ」

「ISにマギウスは使ってないよ。あれはマクスウェルの悪魔としての権能しかないんだ。
マギウスはこの間日本政府との交渉材料にした天候制圧兵器のマクスウェル機関に入ってるよ」

「なおのこと悪いだろ。なぜ臥煙さんはソレを許すんだよ」

「んー?高度に発展した科学が魔法と見分けがつかないからさ。
マギウスの元になる精神エネルギー体を取り出すのにブラックホール爆弾を使ってる。そこに呪術的な手段は用いてない。
その場には臥煙もいたよ。ヤツ立会のもとでマギウスは作成された。
天候制圧兵器の件は深海の潮目に配置する事で科学的に天気を操るからさ。」

「チッ」

「ま、俺と箒のISの人格は式神化した動物霊なんですけどね」

「アウトじゃねーか」

一夏がはてなのジェスチャーと共に顔をそらす。

「それと暦さんの彼女はウチでガンガン働いてるよ。基本的には頭脳労働だし、環境も空調完備、衣食住は若干デストピアというか近未来SF、給与は、まぁ、うん、後払いだが許せ」

「おい労働基準法」

「今渡してどーすんのさ。店もなんもねーんだぞ。後でちゃんと貴金属で払うさ。たぶん、金インゴットで。
ウチでの契約期間終わったら、世界中旅するらしいから、兌換紙幣より貴金属のほうがいいでしょ」

日本政府との交渉で翼はアドバイザーとして様々な助言をした。

主に、感情面で。

ISコアは魂の鋳型こそ人間だが、物理的で有機的な肉体を持たない。

それによって生まれる”理性以外の差異”を埋めるのが翼の仕事である。

「ああ、あと暦さんこれお土産」

一夏が量子展開したのは鹵獲した拳銃とアサルトライフルと弾だった。

ベッドの前にごちゃっと置かれる。

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