第八十四部第三章 円明園の会議その二十九
[8]前話 [2]次話
「ここで日本と敵対することは愚の骨頂だ」
「それ即ち連合の各国政府を敵に回すこと」
「それはなりませんね」
「何があっても」
「それで市民に説明してだ」
そうしてというのだ。
「その様に動く」
「ではです」
外交官の一人が言ってきた、ここで。
「若し支持を得られず」
「抗議を受けてもだ」
「説明をされますか」
「何度もな、それがだ」
まさにというのだ。
「国益になるのだから」
「市民に納得してもらうことも」
「理解してな」
そしてというのだ。
「それで韓国市民が今回そしてな」
「以後もですね」
「日本に対することが国益ではない」
「そのことを理解してくれればですね」
「それ自体が韓国の国益になるので」
「だからですね」
「ここは説明する、流石にこれからも日本に対することが韓国の利益につながらないとわかってもらうことは難しいが」
このことはというのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「今回は、ですね」
「それで納得してくれれば」
「それで、ですね」
「いい、これまでどれだけの国益を損なったか」
ただひたすら日本に反対する、その行動がというのだ。
「そう思うとな」
「残念ですね」
「常に無闇に日本に対抗し」
「そして、でしたね」
「我が国はかえって国益を損ねてきました」
「政治においても」
「産業でもそうだ」
国家のそれもというのだ。
「そうだな」
「日本のあらゆる得意産業に進出し」
「そしてそこで日本を負かそうとしますが」
「それが、ですね」
「よくなかったですね」
「棲み分けをしないとだ」
産業、それにおいてもというのだ。
「いい筈がない」
「左様ですね」
「日本の得意産業に進出しましても」
「それでもですね」
「日本の産業は圧倒的です」
「そのことを思うとです」
「その得意産業に進出して」
そしてというのだ。
「そこで日本に勝とうとしても」
「勝つことは至難です」
「そもそもの国力も技術も違います」
「そうした相手ですから」
「勝てる筈ののない相手だ」
日本、この国はというのだ。
「そう思うとな」
「棲み分けをすべきでしたね」
「二十世紀からのことですが」
「そうすべきでしたね」
「まさに」
「そうだった」
こう言うのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ