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詭道贋作ガンダム・戦後の達人
第3幕:無双伝説の対価
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必死に青年に声を掛けていた。
「あ、兄貴ぃーーーーー!兄貴ぃーーーーー!」
そんな中、医師がツルギ達に訊ねた。
「アレは間違いなく、脳波で大量の義肢や人工臓器を操っていたからこそ起こる症状。何か心当たりは?」
ツルギが白状しようとするが、カッオがそれを制止し、
「解りません。私には、何の事だか」
医師は深く追求する事無く、ただ「そうですか」で済ませてしまった。

帰り道、この結果に驚きを隠せないライト。
「あの機体、あんなに危ない物だったのかよ!?」
ツルギが素直に答える。
「脳波で義肢や人工臓器を操る技術の軍事転用は、私が提案した時点でみんなが『危険だから』と何度も止められたよ。それに、私だって脳を慣らしながら徐々にギアを上げてたんだ」
カッオも補足説明する。
「一般的な老人の脳波分泌量だと、安全に操れるのは等身大の人形が限度と言われてる。それ以上は一般的な脳波分泌量と釣り合わないのではないかとの指摘もある程だ」
そんな2人の言葉に、ライトは「強さを手に入れる」事の難しさを思い知る。
「お前が強いのは、単に強い機体に乗ってるだけじゃ……なかったんだな?」
カッオが代わりに答える。
「手に入る強さには種類と理由がある。ただ何の目的も無く手に入れた力は、どんなに強かろうと『強さ』とは認めてはいけないだよ。ま、私はそれに気付くのが遅過ぎたがな」
今回の出来事に複雑な気持ちになったライトであった。

とある洋館の広大な庭にて、白服の執事がテーブルに座って両手で1個のリンゴを抱える物静かで儚げな少女に話しかける。
「ツルギ・マインドルがカッオ・ルーが管理する戦争博物館に住み込みで働いている様です」
少女が抱えているリンゴを見つめながら訊ねる。
「で、ツルギはそのカッオに依存していますか?」
執事は首を横に振りながら答える。
「いえ。まだヒモに成りきってるとは言えません」
少女は残念そうに言う。
「そうですか……10年待ちましたが、まだまだ、私の望んだとは遠い様ですね?」
「まだ……待つ御心算ですか?」
少女は首を縦に振る。
「ええ……私の計画が、私の望んだ通りの展開になるまでは……」

本作オリジナル設定

●バカダデ

全長:18.92m
翼幅:13.56m
最大速度:2575km/h
巡航速度:1960km/h
乗員:3人
武装:25oバルカン×2
   ウイングカッター×3
   12.7o連装旋回銃塔
   中距離空対空ミサイル(胴体下ウェポンベイ)
   対地誘導爆弾(胴体下ウェポンベイ)

半年戦争終結までアニアーラ管理委員会傘下軍隊の主力だった垂直離着陸戦闘機。
前方固定25oバルカンと機体上部の12.7o連装旋回銃塔が特徴で、開発サイドは「前後左右、どこ
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