第八十六話 海遊館に二人でその十四
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「それで亡くなったからね」
「本当に残念よね」
「若し結核じゃなかったら」
「もっと書いていたわね」
「それかあと少し結核になったのが遅くて」
「ペニシリン出たら」
「助かってたよ」
終戦直後から出て来た、そして日本にも入って来たのだ。これによって多くの人が助かったことは言うまでもない。
「何か昔結核の治し方あったらしいけれどね」
「助かったの」
「肺の感染した部分潰したらね」
「それで治ったの」
「そんな話もあるけれどね」
「随分荒療治ね」
「けれど助かるから」
このことは事実でというのだ。
「そうしてね」
「助かった人いるのね」
「そうみたいだけれど織田作さんはね」
「助からなかったのね」
「そうだよ、けれど若しかしたら」
「このお店にもなのね」
「入っていたかもね」
こう留奈に言うのだった。
「自由軒と一緒にね」
「それでオムライス食べていたのかしら」
「そうかもね、それじゃあね」
「オムライスをね」
「食べよう、あと少しだけれど」
「その少し食べてね」
「団地に帰ろうね」
「それじゃあね、今日は楽しかったわ」
留奈はそのオムライスの残りをを食べつつ言った、二人共あと少しだ。
「だからまたね」
「行く?」
「そうしよう、海遊館の時お話したけれど動物園行く?」
「天王寺のだね」
「どうかしら」
「いいね、じゃあ今度はね」
「動物園ね」
「そっちに行こう」
笑顔で話してそしてだった。
二人はオムライスの残りを食べてから勘定を払って店を後にした、そして難波から電車で団地の方に帰った、そこまでデートを楽しんで笑顔で別れたのだった。
第八十六話 完
2023・5・15
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