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転生!DRAGONBALL THE WORLD!!
ナメック星編
第十五話 親子の絆
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 負けるかぁーーーーっ!!!」

フリーザは体の中で激しく渦を巻いている憎悪を全気力に乗せて右手から解き放った。
――ラストエンペラー――
禍々しい濃い紫の気は悟空の金色の輝きを闇で覆う。

悟空はそれを両手で受け止めようとした。
しかしその気の量は膨大でドンドンと押され、地に足をつけた。
勝利を確信したフリーザはさらに気を上げた。
「ほぉーっほっほっほっ!!このまま気に押しつぶされて死ぬがいい!!」

悟空は腕に力を込め気を荒げながら押し返そうとするがそれでも気が足りず後方へと土を足で抉りながら押されていった。

「ちくしょう...すまねぇみんな。敵を討つことができなかった。」
悟空は絶望的な状況に諦めかけていた。

巨大なエネルギー波は悟空を下へと押しつぶし、寸前で地表に追突するほどまで迫っていた。

「目を覚ませ馬鹿野郎!!」
隣から声がした。そこにはバーダックがいた。

「バーダック...」

「俺たちの力、まだまだこんなもんじゃねぇだろーーーっ!!!」
バーダックは全身から白い気を上げ力いっぱいエネルギー波を押し返す。
先ほどまで押されていただけだったのが少しだけ押し返すことができた。

悟空も迷いを捨て全力でエネルギー波を押し返す。

金色の気と白色の気がうねりを上げ天高くそびえたつ。

「無駄だ!このまま押しつぶしてやろう!!」

フリーザに気は無限かと思えるほど大量に流れこみ、一瞬の優勢も直ぐに一転した。

「踏ん張れ...ここからだぞ...!!」

「ハァァァーーッ!!!」

二人の戦士が力を合わせてもこの絶望的な状況は覆らなかった。

「なあバーダック。」

悟空の声が緊迫した雰囲気を一時的に打ち破る。
呼びかけにバーダックは反応しなかったが、悟空はつづけた。

「おめぇってさ...オラの....オラの父ちゃんなんだろ?」
その言葉にバーダックは一度目を見開いたが、すぐに表情を戻し答えた。

「だったらどうした。」
一見不器用に見えるこの言葉は彼なりの答えであり肯定であった。

「オラ..ずっと思ってたんだ。」

「父ちゃんと母ちゃんがオラを地球に送ってくれて、じっちゃんに会って、仲間たちとドラゴンボールを探して、修行して、天下一武道会で戦って....チチと結婚して、悟飯も生まれて、いきなり兄ちゃんに殺されかけたり、ベジータたちと地球をかけて命がけで戦ったり、フリーザと戦ったり、そして超サイヤ人になれてさ...すっげぇいろんなことがあったけんど、もちろん悲しいこともあったけんど、オラはずっと楽しかった。すっげぇワクワクしたんだ。だからさ、父ちゃん。」

―――――――――――――オラを地球に送ってくれて、ありがとう。


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