第七十五話 天下茶屋その二十
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「前の大教会長さんも七人だし」
「今の大教会長さんが一番上で、ですね」
「それで最初の弟さんがね」
この方がです。
「詰所におられる」
「次郎さんですね」
「そうよ、おみちじゃ本当にね」
「ありますか」
「ええ、それでだけれど」
私は新一君にここまでお話してあらためて言いました。
「今からね」
「はい、どうぞ」
新一君も応えてくれてでした。
お家のチャイムを鳴らしました、そうして出て来たお婆さんの声に言いました。
「おばちゃん来たで」
「あっ、新一なん」
「そやねん、今から入ってええ?」
「ええで」
こうしたやり取りを経てです。
新一君はお家の玄関を開けました、そうして私に笑顔を向けて言いました。
「どうぞ」
「お邪魔します」
「おばちゃん入るで」
新一君も言ってでした。
二人でお家に入ると小柄でにこにことした丸いお顔のお婆さんと痩せたお婆さんが玄関にいました。お二人が私を見て笑顔で言いました。
「いらっしゃい、新一の先輩ね」
「話は新一から聞いてるで」
「はじめまして」
私は二人のお婆さんに頭を下げて挨拶しました。
「新一君の高校の先輩でした」
「今は天大に通っておられるんです」
新一君が二人のお婆さんにこのことを紹介してくれました。
「中村千里さんです」
「上がってお話しよな」
痩せたお婆さんが言ってくれてです。
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