第八幕その八
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「泳ぐとこんなに速いなんて」
「そうした身体の仕組みなんですね」
神宝も言いました。
「こうした生きもの達は」
「別にじゃな」
リンキティンク王は彼等に手を振りつつお話しました、手を振られた方も陽気に笑ってどうもと言って応えます。
「陸地で生きるばかりが生きものではない」
「海で暮らすのもよし」
「陸は休む位にして」
「主に暮らす場所はお水の中」
「それでもいいんですね」
「完全にお水の中にいることも出来ますけれど」
「魚や鯨はそうであってな」
こうした生きものは完全に水中にいてというのです。
「ペンギン達の様にじゃ」
「陸地では休む位にして」
「そしてですね」
「主な場所はお水の中」
「それならお水の中で素早く動ける体型ですね」
「それもまたいいんですね」
「体型はそれぞれの場所に適したな」
そうしたというのです。
「ものがあるということじゃ」
「それぞれの生きもので」
「それぞれの環境に適しているんですね」
「だからここにいる皆はですね」
「お水の中でこんなに速いんですね」
「ここまでの動きが出来るんですね」
「それが進化ということじゃな、ではじゃ」
リンキティンク王はさらに言いました。
「今度は海の恐竜のところに行くか」
「いや、海に恐竜はいないそうですよ」
こう言ったのは王子でした。
「最近の学説では」
「いや、おるぞ」
リンキティンク王は王子に即座に反論しました。
「しかとな」
「プレシオサウルスやイクチオザウルスですね」
「そうじゃ、アーケロンとかな」
具体的なその名前を挙げていきます。
「おるぞ」
「はい、確かにいますが」
「今いると言ったではないか」
「これが恐竜と呼ばないそうです」
「では何と呼ぶのじゃ」
「大型の水棲爬虫類とです」
その様にというのです。
「呼ぶそうです」
「そうなのか」
「恐竜は骨格で区別するそうで」
それでというのです。
「海のものはです」
「そうした骨格でないのか」
「何か身体の一部の骨にです」
そこにというのです。
「恐竜は共通の形があって」
「プレシオサウルス等にはないのか」
「それで、です」
「今は恐竜とは呼ばんか」
「はい」
そうだというのです。
「最近は」
「学説ではそうか」
「学説はいつも変わるものですね」
「ムシノスケ教授もそう言うのう」
「はい、ですから」
王子はリンキティンク王にさらにお話します。
「恐竜についてもです」
「今はか」
「そうなっています」
「よくわかったぞ」
リンキティンク王は王子ににこりと笑って応えました。
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