第二十六話 決断その七
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「そうはね」
「ならないわね」
「不思議とね」
そうだというのだった。
「庚が言うと。ものにも魂が宿って」
「コンピューターは特にね」
「計算とかもするから」
「だからよ」
それでというのだ。
「尚更ね」
「感情を持ちやすいのね」
「心もね。そしてよ」
「ビーストは私の友達ね」
「そうなるわ」
そのコクピットに多くの巨大な管を備えた様な外見のビーストを観つつ颯姫に対して話す。この時も微笑んでだった。
「だからその様に接してね」
「私は友達がいたことはなかったわ」
颯姫はこのこともだ、庚に話した。
「これまでね」
「必要と思わなかったからよね」
「ええ、けれどビーストがそうだと言われると」
それならというのだ。
「必要。それでね」
「大事にもよね」
「思えるわ」
「そうよね」
「そして地の龍の他の人達は」
「仲間と言うけれど」
それでもとだ、庚は彼等のことも話した。
「お友達ともね」
「言えるのね」
「そうなのね。ただ」
??はそう思えたがだった。
もう一人のことはふとそう思えずにこう言うのだった。
「違うかしら」
「違うのね」
「そう思ったわ。けれどね」
それでもというのだった。
「やっぱり悪くはね」
「思えないわね」
「ええ、それでビーストは」
「これからはね」
「お友達ね」
「そうして一緒にやっていってね」
「戦いを」
「他のコンピューターのことをね」
それを用いて行うことをというのだ。
「いいわね」
「わかったわ。じゃあビーストお願いするわ」
颯姫はビーストに声をかけた、彼の座に座りながら。
「遊人さんそれに??と一緒に防ぎましょう」
「・・・・・・・・・」
ビーストは喋らない、だが。
微かに動きがよくなった、颯姫はそうなったことを確かに感じ取った。そのうえで彼女の力を学園に向かわせた。
天の龍の面々が戻って来た、そのうえで。
小鳥の部屋に集まった、神威はそうなったことを見届けて言った。
「今から俺は決める」
「ああ、遂にやな」
空汰は何時になく真剣な顔で応えた。
「そうするんやな」
「そうする、今それを皆に話す」
「わかった、ほな聞かせてもらうで」
「そうしてくれるか」
「ああ、ほなな」
「今から言う」
こう言ってだった。
神威は静かにだ、ベッドの上にいる小鳥の横に立ったまま向かい合って立つ天の龍の面々に話した。
「俺は小鳥を殺さない、その選択はだ」
「どうなのかな、それは」
「天の龍だ」
これだとだ、昴流に答えた。
「地の龍になれば小鳥を殺す」
「そうなるんだね」
「夢ではそう出ていた」
昴流にさらに答えた。
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