第九章
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「バトルファイトと同じですね。俺達ライダーと首領の」
「そうかもな。バトルファイトにはその意味もあったのかも知れない」
相川はジョーカーだった頃と今も何か同じ戦いをしているようにも感じていた。彼等が因果の中にいるという現実を感じてのことだった。
「しかし俺達が負ければ」
「ええ」
皆橘のここでの言葉に頷く。
「バトルファイトでのあの結末と同じになる」
「世界の破滅が」
皆口々に述べる。今ライダーの宿命を悟ったのだ。彼等は何があっても死ぬわけにはいかない。死なずに首領に勝たなければならないのだ。何があろうとも。
「因果ですよね、それって」
上城は完全に俯いてしまっていた。戦いを好まない彼として素直な心境であった。
「仮面ライダーになった者の宿命って」
「だが逃げるわけにはいかないんだ」
剣崎の言葉がまた述べられた。
「俺達仮面ライダーは。何があっても」
「俺、普通に警察官やっていたんですよ」
志村はふとこう述べてきた。
「皆の平和を守って穏やかにって」
「あたしも平凡にOLやってたし」
「俺だって平和にウェイターやってたし。けど」
三人はそれぞれ言う。しかし今は違う。それも確かに納得していた。全てを納得したうえでの言葉であったのだ。そうでなければ最初から仮面ライダーに選ばれはしない。運命に選ばれはしないのだ。
「仮面ライダーだから」
「やりますよ、最後まで」
「わかった」
剣崎は三人の言葉を受けて微笑んできた。
「それなら行くぞ。いいな」
「はい」
「渋谷ですね」
「そうだ」
橘が彼等に答える。
「ゼクトと協力してだ。いいな」
「わかりました」
「何か他のライダーと共闘っていうのははじめてですけれど」
「何、それはそれで頼りになるさ」
七人は立ち上がる。剣崎はその中で彼等に対して述べた。
「他のライダー達もな」
「渋谷でゼクトと合流する、いいな」
彼等は渋谷に向かって出撃した。同じ頃ゼクトも渋谷に向かった。こうしてライダー達とワームの戦いの幕が再び開いたのであった。
加賀美と田所は三人の新しいライダー達と共に渋谷のすぐ側まで来ていた。そこにゼクトルーパー達と共に集結して今突入しようとしていた。
「田所さん」
加賀美は横にいる田所に声をかけてきた。
「他のライダー達は」
「ドレイクは岬が声をかけている」
「来ますかね」
「わからん。カブトもホッパー達も行方が知れない」
「そうですか。確かなのは俺達五人と」
加賀美はさらに言う。
「ボードのライダー達ですか」
「そうだ。今彼等が来たぞ」
その七人のライダー達が今来た。バイクを止め加賀美達のところにやって来た。
「お待たせしました」
橘が田所に声をかけてきた。
「ボードの橘朔也です」
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