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娘達に飲ませるもの
第一章
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                娘達に飲ませるもの
 園崎澄花はブティックを経営している、そして高校生の娘二人もこの店にアルバイトで働いているが。
「いいわね」
「いつも痩せ過ぎず太り過ぎず」
「適度でいることね」
「スタイルはね」
 植えの娘の愛衣にも下の娘の静香にも言った、三人ともすらりとしていて一六〇以上の背で胸も豊かだ。はっきりとした大きな目と赤い形のいい唇に奇麗な形の眉と鼻である。母は黒髪をショートにしていて姉はロングヘアで妹はツインテールだ。
 その娘達にだ、母は言うのだった。
「こうしたお仕事だとね」
「店員さんも見られるからよね」
「気を付けてね、それにあんた達読者モデルもしてるし」
 娘達のこのこともというのだ。
「適度な運動と食べものにね」
「飲みものもよね」
「気を付けないと駄目よね」
「あまり甘いものはよ」
 母は具体的な話をした。
「飲まないことよ」
「そうよね」
「まずはね」
「そう、むしろ食べものよりもよ」
 気を付けるべきはというのだ。
「飲みものよ」
「気を付けないといけないのは」
「そっちね」
「だからくれぐれもね」
 娘達に強い声で言うのだった。
 兎角澄花は愛衣にも静香にも飲みものに気を付ける様に言っていた、実際に食べものよりもそうさせていた。
 このことについてだ、静香は愛衣に家の中で言った。
「私むしろ食べものの方がね」
「気を付けないとっていうのね」
「そう思うけれどね」
 姉と一緒に砂糖を入れていないホットティーを飲みつつ話した。
「個人的には」
「いやいや、私もそう思っていたけれど」
 姉は自分より一つ下の妹に言った、彼女が高二で妹は高一である。
「これがね」
「違うのね」
「食べる量はある程度限られてるでしょ」
 姉は紅茶を飲みながら言った。
「そうでしょ」
「それはね」
「けれど飲みものってかなり飲むでしょ」
「というか飲まないとね」
 さもないと、とだ。妹も紅茶を飲みつつ応えた。
「生きていけないわ」
「そうでしょ」
「お腹空いてもお水とか飲んだらね」
「その分お腹膨れたりするでしょ」
「ええ」
 その通りだと答えた。
「それだけね、それに兎に角飲まないと」
「人は死ぬでしょ」
「生きものはね」
「その飲みものにお砂糖とか沢山入っていてね」
「カロリーが高いと」
「そうだったらね」
 そうした状態ならというのだ。
「もうね」
「かなりカロリー摂るのね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「私もそのことに気付いて」
「気を付ける様にしたの」
「お母さんの言う通りにね、歯にも悪いし」
「ああ、食べるものよりも」
「そう、飲みものが甘い方がね」
「お菓子や果物を食べるよ
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