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神々の塔
第二十六話 ワルキューレ達その十

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「必ず実になるから」
「それどの神霊さんも言いますね」
「当り前よ、私達だってね」
 ブリュンヒルテは中里の今の言葉に笑って返した。
「私達にね」
「努力していますか」
「そうしているのよ」
「神霊さん達も」
「それぞれの司るものを万全に動かす為にね」
 即ち自分達の仕事に対してというのだ。
「いつもそうしていく為によ」
「努力してますか」
「だからね」
 それでというのだ。
「あんた達人もよ」
「努力することですね」
「ええ、そうしていったらね」
「よおなりますか」
「為せば成るで」
 ブリュンヒルテはこの言葉も出した。
「まさによ」
「努力すればですか」
「よくなるから」
「戦っていっても」
「そうなるからね」
 それ故にというのだ。
「あんた達もよ」
「努力して」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「よくなっていって」
「踏破することですね」
「頑張ってね、私達はあんた達と戦っても」
「敵やないですね」
「そうよ、決してね」
「試練を与えてるだけですね」
「戦いというね」
 言うその顔も明るい、そのうえでの言葉だった。
「だからいいわね」
「はい、試練を乗り越える為にも」
「色々理解して頭に入れて」
「そのうえで努力していく」
「そうよ、そしてね」
「より強くなって」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「踏破してね」
「そうさせてもらいます」
 確かな声でだった。
 中里も応えた、そうして一行は宿屋に戻って身体を清めて宴を開いてしこたま飲んで食べたのだが。
 翌朝芥川は宿屋のサウナの中で一緒にいる中里に言った。
「いや、飲み過ぎてな」
「頭痛いな」
「完全な二日酔いや」
「それも全員な」
 見れば一行の男組全員サウナの中にいる、そこで腰にタオルを巻いただけの姿で汗だくになっている。
「そうなってるな」
「綾乃ちゃん以外そやな」
「それでや」
「こうしてな」
「全員でサウナに入ってるな」
「女湯でもな」 
 中里はそちらでもと話した。
「絶対にな」
「シェリルちゃん入ってるな」
「綾乃ちゃんはわからんけどな」
「綾乃ちゃんは強いからな」
 酒にというのだ。
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