悪
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振り向いた。
咳き込みながら、友奈に肩を借りている可奈美。茫然としているコウスケと響。
そして、何も珍しくないと言いたげな表情をしている士。
「ハルト……お前……」
そして駆け寄ろうとしてきたのは、真司。
彼はハルトの肩を叩こうと手を伸ばすが、ハルトはその手を払いのけた。
「ハルト……?」
「……ごめん」
「ごめんって……何謝ってるんだよ?」
だが、ハルトは何も言わない。
真司は続けた。
「なあ? お前ももう大丈夫だろ? もう帰ろうぜ?」
もう、誰の言葉も聞きたくない。
ハルトは、静かに真司を___そして、皆を見返す。
静かにファントムの力を足にためたハルトは。
「ごめんね。皆」
膝を曲げる。
すると、一部だけファントムになったハルトは、そのジャンプ力で、その場を大きく離れていく。
「ハルトさん……」
それを見て、可奈美は友奈から離れる。
ふらふらになりながら真司のところまで足を進め。
そして、彼女の声だけが、離れていくハルトの耳に残った。
「ハルトさああああああああああああん!」
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