悪
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!?」
「そんな……っ! ウィザードが……敵……!?」
可奈美も、驚きの表情を隠せない。
一方、笑みを絶やさないアマダムは、フレイムスタイルのウィザードの顎を撫でた。
「どうだ? 昨日までの自分が敵になる気分は? なかなかない経験だと思うぞ?」
「お前……どうして?」
「言っただろう? クロスオブファイアと。貴様が持つ力は、内に眠る怪人の力だろう? ならば、本来あるように、人類を脅かす脅威として使うのが筋というもの」
アマダムはそう言って、号令をかけた。
「さあ……やれ! ウィザードたちよ!」
すると、四人のウィザードは、それぞれ手にしたウィザーソードガンで襲い掛かる。特に、サブの三形態は背後の仲間たちを狙うものの、フレイムスタイルはハルトへ襲い掛かってくる。
「!」
全ての指輪を奪われたハルトに、ウィザードへ対抗する手段はない。
必死に銀の剣を避けるが、蹴りが胸元に炸裂する。
「うっ……!」
「ハルトさん!」
ハルトへトドメを刺そうとするフレイムスタイル。そのウィザーソードガンを、割り込んできた可奈美が千鳥で受け止めた。
「可奈美ちゃん!」
「大丈夫。こんな偽物……ハルトさんの剣に比べたら、何も伝わってこないよ!」
そう言って、可奈美はフレイムスタイルと切り結ぶ。
何度も音が響いてくるが、ハルトには援護に行くことさえ出来ない。
魔力が抜かれたハルトの体は、体力も多く奪い去っており、立ち上ることすら難しかった。
残り三体のウィザードたちも、それぞれ戦いを開始している。
「このっ!」
ウォータースタイルは龍騎、友奈と。
「ふん」
ハリケーンスタイルはディケイドと。
「ハルト! 逃げろ!」
ランドスタイルはビースト、響と。
それぞれ火花を散らしていく。
だが四体のウィザードたちがコピーしたのは外見だけではなかった。それぞれがバラバラの動きで指輪を取り出し、発動させる。
『ビッグ プリーズ』
『リキッド プリーズ』
『バインド プリーズ』
『ディフェンド プリーズ』
可奈美を巨大な腕が弾き飛ばし。
液体の体となって龍騎と友奈を打ち倒し。
風の鎖がディケイドの動きを阻害し。
土の壁がビーストと響の攻撃を防いだ。
「そんな……!」
自らの姿が、仲間たちをどんどん追い詰めていく。
その事実に、ハルトは目を伏せる。
だが、すぐさま可奈美の悲鳴に顔を上げた。
そして飛び込んできた光景に、ハルトは目を疑った。
フレイムスタイルのウィザードに、可奈美が膝を折っている。
これまで可奈美とは、何度も戦闘を繰り返してきた。剣という戦いの領域では、可
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