第三百五話 東と南からその三
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「さらにな」
「攻めますね」
「そうします」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「陸軍もな」
「敵の領内に入れますね」
「そうするで、しかしな」
ここでだ、メルヴィルはいささか残念そうにこうも言った。
「この世界は起きた世界よりも五倍広いからな」
「それっす、兎に角広いっす」
セリューも言ってきた。
「それで航空機もっすね」
「その分航続距離が長い様にしてるけどな」
「五倍やとっすね」
「流石に航続距離に限界があるわ」
「それが問題っすね」
「そやから今はええが」
それでもというのだ。
「これからはな」
「考えるっすか」
「その辺りボームとも話してな」
技術を担当している彼と、というのだ。
「そしてな」
「そのうえでっすね」
「その辺りの問題もな」
「解決するっすね」
「そうするわ」
こう言うのだった。
「この戦の後からでもな」
「わかったっす」
セリューはメルヴィルのその言葉に頷いた。
「そのことも期待させてもらうっす」
「勿論自分等にもな」
「アイディアをっすね」
「出してもらうこともあるで」
「私達に考えがあればっすね」
「それを採用させてもらうわ」
こう言うのだった。
「ええな」
「それではっす」
「その様にな、ほな準備を進めてくで」
「戦車が多いですね」
ジェーンはこの兵器を見て言った。
「装甲車も」
「増産させたしな」
「機械化を進めたのですね」
「ああ、戦車や装甲車だけやなくてな」
メルヴィルも戦車を見つつ語った。
「トラックそれにジープもな」
「増やしましたね」
「馬も大分入れたしな」
「輸送手段の充実ですね」
「そや、進軍の際もな」
この時もというのだ。
「歩兵がただ歩くよりもな」
「ずっと速いですね」
「一時間で五十キロ勧めたらな」
それならというのだ。
「あくまで理想やが八時間で四百キロ」
「かなりですね」
「そやからな」
それだけにというのだ。
「機械化と馬を用いることはな」
「進めましたね」
「ああ、あと馬に無理はさせん」
こうもだ、メルヴィルは言った。見れば立派な体格の馬が並び騎兵隊だけでなく輸送隊も彼等に餌や水をやっている。
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