第八幕その三
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「蛇でもね」
「お酒を飲むな」
「うわばみさんなんか特にね」
「うむ、しかしな」
「しかし?」
「お前さんは他にもじゃ」
それこそというのです。
「変わったところがある」
「というと?」
「蛇は身体を横にくねらせて動く」
「そうしたーー骨格ーーですから」
チクタクが言ってきました。
「それがーーです」
「当然であるな」
「はいーーそうーーです」
「それがじゃ」
まさにというのです。
「わしはな」
「蛇にしてーーですーーね」
「変わっておるとな」
その様にというのです。
「思うのじゃ」
「そうなのーーですーーね」
「しかも鼾もかく」
今度はこのことを言いました。
「それもじゃ」
「まあ他の蛇にそれはないね」
ツチノコはまたリンキティンク王に応えました。
「確かにね」
「そうであるな」
「僕達はそうした身体なんだよ」
「それでジャンプすることもな」
「得意だよ」
「それも他の蛇にないのう」
「何かね」
今度はカエルマンが言ってきました、腕を組んで深く考えるお顔になってそのうえでツチノコを見つつお話します。
「君達は哺乳類にね」
「近いかな」
「うん、身体を縦に動かして動くし」
見れば尺取り虫みたいな動きです。
「ジャンプをするし鼾もね」
「それもなんだ」
「凄くね」
「哺乳類に近いんだ」
「私はそう思うよ」
「しかし鱗があるのう」
リンキティンク王はまた言いました。
「お主は」
「そうだよ」
「そこは爬虫類であるな」
「こちらでは爬虫類だけれど」
王子はそれでもと言いました。
「外の世界ではどうなのかな」
「鱗はセンザンコウのものみたいなのかな」
首を傾げさせてです、カエルマンは言いました。
「それで実はね」
「外の世界のツチノコはか」
「実は哺乳類じゃないのかな」
「その可能性があるか」
「というかね」
カエルマンはさらに言いました。
「その動きはね」
「どうしてもか」
「哺乳類だからね」
「それでか」
「私はそう思ったよ」
「若しくは妖怪かな」
こう言ったのは魔法使いでした。
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