第二十五話 選択その十六
[8]前話 [2]次話
「君も安心して選択して」
「僕達もですね」
「神威を助けて下さい」
玳透は征一狼にも顔を向けて話した。
「そして小鳥さんを護って下さい」
「わかりました、それではです」
征一狼は彼のその言葉に安心した笑顔で応えた。
「丁様のことはお願いします」
「任せて下さい」
「全て万全や、何も心配いらへん」
空汰も言う。
「ほなな」
「ああ、決めさせてもらう」
「頼むで、それと小鳥ちゃん何が食べたい?」
空汰は今度は小鳥に尋ねた。
「それで」
「お食事ですか」
「そや、もうちょっとしたら晩ご飯やしな」
「その時にですね」
「何が食べたいんや?」
「そうですね、お粥ですね」
小鳥は少し考えてから答えた。
「今は」
「お粥やな」
「それを頂きたいです」
「わかったわ、ほなお粥作るな」
空汰は笑顔で応えた。
「今から」
「すいません」
「謝らんでええで、ここにおるんやし」
だからだというのだ。
「家族みたいなもんやし」
「だからですか」
「遠慮せんでな」
それでというのだ。
「何でも注文したらええわ」
「それでは」
「ほなわい等もお粥にしよか」
空汰は他の面々の夕食のメニューも決めた。
「鶏肉あるしおかずは唐揚げやな」
「唐揚げですか」
「これが合うねん」
空汰は護刃に笑って話した。
「脂っこいもんとあっさりしたもんでな」
「そうなんですね」
「そやからな」
「私達もお粥を食べて」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「唐揚げもな」
「作ってですね」
「食べような」
「わかりました」
「神威、自分もどや」
空汰は彼にも声をかけた。
「今日はお粥と唐揚げや」
「晩飯はだな」
「そこに野菜のお漬けものもあるで」
おかずにはというのだ。
「それでどないや」
「頼む、じゃあ今夜もな」
「一緒に飲んで食べてな」
「楽しませてくれ」
「お安い御用や」
空汰は笑顔で応えた、そうしてだった。
小鳥も神威もお粥を食べた、神威は食べる時も彼女の傍にいた。そのうえでどちらを選ぶかも考えていた。
第二十五話 完
2023・4・23
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ