第二十五話 選択その十五
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「その時はね」
「天の龍全員でか」
「そうさせてもらうわ」
「それではな」
「運命は変わらんって言うてもな」
空汰も言ってきた。
「足掻いたらわからんかもな」
「そうですよね」
護刃も笑顔で応えた。
「若しかしたら」
「そやな、やったろな」
「ええ、是非ね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「小鳥ちゃん護りきろうな」
「そうしましょう」
「ほなな、やったろうな」
「これから」
「君の選択は尊重するよ」
絶対にとだ、昴流は約束した。
「どんなものでもね」
「そうなのか」
「ただ。後悔のない」
「その選択をすることか」
「君がすべきことはね」
「わかっている、俺は後悔はしない」
神威は昴流に意を決した顔で答えた。
「何があってもな」
「ではね」
「そして皆が俺を助けてくれるなら」
その時はというのだ。
「宜しく頼む」
「それではね」
「だが封真もな」
彼もというのだ。
「必ずな」
「護るのね」
「そうした選択にする、それが出来る様な」
「では選択を待っているよ」
「ああ、間もなくだ」
それを行う時はというのだ。
「あと少しだけだが」
「焦ったら駄目よ」
火煉はそれは注意した。
「いいわね」
「焦ると間違えるな」
「そう、だからね」
「こうした時もだな」
「焦らないことよ、もっともね」
火煉は神威を見て話した。
「貴方は焦ってはいないわね」
「そうだな、焦ることはな」
「していないわね」
「これまで選択に関してはなかった」
焦ることはというのだ、神威は東京に戻ってからこのことについて考えてきたことを振り返って答えた。
「そういえばな」
「そうだったわね、けれどね」
「焦ることはだな」
「土壇場でもよ」
最後の最後でもというのだ。
「しないことよ」
「そうだな」
「そして私達もね」
「小鳥を護ってくれるな」
「そうするわ」
「だがこうした時にだ」
神威は少し不安を覚えて言った。
「地の龍が姫様に仕掛けて来ないか」
「その時の為に僕がいるんだ」
玳透も来て言ってきた。
「姫様は僕が何としてもね」
「護るか」
「だからね」
それでというのだ。
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