第二章
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「といっても今日はあれですよ」
「大事な話だから」
「おっと、そうか」
「そうだった」
二人はそれを言われてはたと気付く。
「そうそう、明日夢」
「ええ」
「あきらも」
「あれですよね」
それぞれイブキとトドロキに答える。
「何か魔化魅とはまた別のものが出て来たって。京介から聞きました」
「そうなんです。それでですね」
日菜佳が言う。
「詳しいことはこれから」
「もうすぐ響鬼と京介君も来るから」
「わかりました。じゃあ」
「まあお汁粉でも食べてくれ」
店に出て来た勢志郎が二人に声をかけてきた。
「それでいいな」
「わかりました」
こうして彼等は大きな和風のテーブルについて話をはじめた。暫くして桐谷がやって来た。
「すいません、遅くなって」
「何かあったの?」
「何か変なのを見まして」
彼は怪訝な顔で香須美にそう述べてきた。
「変なのって?」
「外見は人間なんです」
彼は語る。
「けれど気配が」
「魔化魅ってことか?」
「いえ、違います」
彼は述べる。述べながら店の中へと入る。
「何て言うか。中から全く違うものが感じられまして」
「その通りだ」
ここでまた一人入ってきた。響鬼であった。
「ワームとかいうらしいな」
「ワーム」
香須美はそれを聞いて目をしばたかせる。
「それは何?」
「そこまでは今はわからないんだけれどな。おお」
彼は店に入ったところで明日夢に気付く。
「ここで会うのは久し振りだな」
シュッと挨拶をする。
「それでも元気そうだな」
「響鬼も。元気みたいだね」
「ってこの前会ったばかりか」
笑ってそう述べる。
「まあいいさ。それで」
勢志郎に顔を向ける。
「これからは魔化魅だけじゃなくてそいつ等ともってことだよな」
「ああ」
勢志郎はそれに答える。
「その通りだ。もう吉野の方から話はきている」
「そうか。敵が増えたな」
「いいな、それでも」
勢志郎は響鬼だけではなく他の鬼達にも声をかける。明日夢達にもだ。
「どうやら大変なことになりそうだしな」
「その為に鍛えて鬼になってるんじゃないか」
響鬼はそう言って笑ってきた。
「何か今更って感じだよな」
「じゃあいいんだな」
「俺はな。相手が魔化魅だけじゃなくてもいいさ」
笑ったまま述べる。
「そういうことで」
「御前等もそれでいいな」
「はい」
「勿論ですよ」
イブキとトドロキも答えてきた。
「そういうことで」
「よし、鬼を集める」
勢志郎は断言してきた。
「かつてない戦いになっても。勝つぞ」
「わかりました」
こうして彼等の方針は決まった。鬼は今度はワーム、それ以外の人を脅かす敵とも戦うことになった。話が終わった後で響
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