第二十五話 選択その十
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「いつも楽しみだ」
「そう言ってくれるんやな」
「ああ、本当にな。しかしな」
「小鳥ちゃんの料理はやな」
「俺にとっては特別だ」
そうしたものだというのだ。
「だからな」
「今も言うんやな」
「ああ、本当にな」
「そうやねんな」
「命に別状はないな」
小鳥のこのことを確認した。
「そうだな」
「ああ、あくまでショックを受けてのな」
「精神的なことだな」
「そや」
「ならまた起きるな」
「その筈や」
「なら待つしかないか」
神威は暗い顔で述べた。
「俺としてはな」
「早う起きて欲しいな」
「ああ」
本音を述べた。
「そう思うわ」
「そうなる様に願うんや、そうしつつな」
「今は待つことだな」
「そや、待ってな」
そしてというのだ。
「起きたらな」
「そこからだな」
「小鳥ちゃんを護ってやるんや」
「そうする、選択もな」
これのこともだ、神威は話した。
「小鳥そして封真を護る」
「そうするな」
「ああ、絶対にな」
こう話してだった。
神威は小鳥を見舞った、まだ彼女は目覚めないがその夜夢の中で丁が出て来て彼女に言われたのだった。
「明日です」
「まさか」
「はい、彼女は目覚めます」
丁は神威に話した。
「そうなります」
「そうか、遂にか」
「では」
「そうだな、俺もな」
是非にとだ、神威は応えて言った。
「必ずな」
「選択をですね」
「する、そしてな」
「その選択は」
「これまで言っている通りだ」
まさにというのだ。
「小鳥と封真を護る」
「そうした選択ですね」
「俺は地の龍になれば小鳥を殺すな」
丁にこのことを確認した。
「そうだな」
「はい、そして天の龍を選べば」
その時はというと。
「殺されるその時をです」
「見せさせられるか」
「動けなくされたうえで」
「鎖か何かでそうされてか」
「そうなります」
「鎖なら断ち切ってやる」
神威は強い声と顔で言った。
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