全力を打ち砕く者
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シリルside
「よし!!ギルダーツが出れたわ!!」
「これで流れが変わりますね」
今日のバトルパートのルールに乗っ取り次にバトルに参加になったのは俺たちがずっと願っていたギルダーツさん。彼の登場によりドムス・フラウは割れんばかりの大歓声となっている。
「2対1なら有利になるよね?」
「うーん・・・どうかな?」
「「「「「え?」」」」」
今日のバトルパートは先に二人を揃えることができた方が有利になることは間違いない。その認識は変わることはないんだけど、俺は一つだけ気がかりなところがあった。
「あの人の本気を、俺は今まで見たことがない」
スカイシーと名乗る狩猟豹の頭の人物。それが誰なのかは恐らくほとんどの人がわかっていないだろうが、その正体を把握している俺はその一点だけがネックだった。
「本気を見たことないって・・・」
「さっきまでのは本気じゃなかったの?」
俺の言葉に目を見開くカナさんとミラさん。二人だけではない、ウェンディたちもそれが信じられなかったようで困惑の表情を浮かばせている。
「俺が見たことがあるだけでも、あれ以上の戦いをあの人はできる」
何をしても通じない、どの攻撃も防げない、どう足掻いても抗えないと思わせるほどの力を見せつけてきたあの戦い。今のラクサスさんとの攻防はその時の足元にも及んでおらず、手を抜いているのは明白だった。
「どこまで引き出してくる?この状況で」
レオンside
闘技場に放たれた赤髪の男。彼の放つ雰囲気も魔力も今まで感じたことがある中で上位に入ってくるだろう。
「空気がぴりついてるね」
「あぁ。どんな結末になるのか、予想もつかない」
このまま行けばあいつが勝つことは明白だっただろう戦いだが、これはタッグバトル。しかも仲間が時間差で出てくるとなれば戦況は大きく変わる。なぜならこれから10分間もの間、スカイシーは一人で二人を相手にしなければならないのだ。
「ナメてたツケがここで来ましたね!!」
「先にラクサスを仕留めておけば、全く戦況は違ったのにな」
「おおーん」
全員が同じ感想を抱いている。自身が有利な時に攻めきらず、トドメを刺すこともせずに時間を浪費した狩猟豹の頭。ギルダーツさんが先に出てきたことによる結果論でしかないが、これはボーンヘッドと言われても仕方がない。
「表向きだけを見れば・・・な」
本来ならここからの10分をいかにしてやり過ごすのかが重要な項目になってくるのだが、恐らくあいつはそんなことはしないだろう。それどころか、この10分で仕留めに来るかもしれない。
「もしあいつがあえて
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