第二話 にゃんぱいあその十
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「僕も知らないにゃ」
「えっ、知らないの」
「そうなのか」
「神出鬼没の人だにゃ」
だからだというのだ。
「そう簡単に見つかりはしないにゃ」
「ではだ」
にゃんぱいあが吸血鬼の居場所を知らないと言われてだ。今度は。
一条が出て来てだ。そうして彼に尋ねたのだった・
「手懸かりだが」
「手懸かり?」
「それはあるだろうか。または証拠は」
「そう言われてもにゃ」
にゃんぱいあは困った顔になり一条の言葉に応える。
「思い出せないにゃ」
「そうなのか」
「悪いけれどそうだにゃ」
こう二人に話すのである。
「さっき言った通りにゃ」
「手懸かりもなしか」
一条は腕を組みだ。困惑した顔を見せた。
そしてだ。五代にこう言うのだった。
「こうなれだ」
「俺達だけで、ですね」
「そうだ。手懸かりを探そう」
「そうしましょう」
こうした話をしてだった。二人は。
この世界の町を見回り手懸かりを探そうと決意した。その二人にだ。
にゃんぱいあがだ。こう言ってきたのだった。
「それならにゃ」
「君も?」
「ついて来てくれるのか」
「この町のことはよく知ってるにゃ」
だからだというのだ。
「それでにゃ。ついて来るにゃ」
「うん、それじゃあ」
「共に行こう」
こうしてだ。二人はにゃんぱいあも連れてだった。
そのうえで家を出てだ。それからだった。
町に出て手懸かりを探しはじめた。その彼等の前にだ。
頭に茶色い部分のない、頭が真っ白のシャム猫の子猫が来た。背中にはリボンがある。
その子猫がだ。にゃんぱいあを見てだ。自分の方から声をかけてきた。
「あっ、兄上」
「んっ、茶々丸だにゃ」
「何処に行かれるのですか?」
こうにゃんぱいあに対して尋ねてきた。
「今から一体
「少しだにゃ」
「少しですか」
「スサノオという奴、もしくは吸血鬼の手懸かりを探すにゃ」
「スサノオはわからないですが」
茶々丸と呼ばれたにゃんぱいあを兄と呼ぶ猫はここで言うのだった。
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