第2幕:大義無きルール違反
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ルの話を聞いた者の中にあげ足を取る者がいた。
「でも、それだと俺達も俺達を殺そうとしている連中の掟に従わなきゃいけなくなりますよね?」
「ふふ。痛いトコをついてくれるな」
その途端、一同は楽しそうに大笑いした。
そして、話は明時24年のツルギが運転するガンダム・フェルシュング対ウミギ准尉が運転するヘドデルに戻る。
「その……食人族とか言う映画のお陰で、『大義無きルール違反』の重さを知ったんです」
その話を聞いたウミギが空恐ろしく気分になってきた。
(本当に何者なんだこいつはぁ!?火星粛清反対派やマヨネールの事を何でそこまで知っているぅ!?何故か嘘偽り混じりの作り話を聞かされている気分になれぬぅ!)
その間、ツルギが運転するガンダム・フェルシュングがゆっくりとウミギ准尉が運転するヘドデルに歩み寄る。
「う!?」
「だから貴方に質問します。貴方が裁こうとした人達が犯したルール違反に……本当に大義は無かったんですか?」
「ぐ!?」
ウミギは完全に貫禄負けしてじりじりと後退する。
「もし『大義無きルール違反』を犯したのが貴方だとしたら、それ以上はお止めなさい。後の残るのは……死んでもなお消えない酷評だけですから」
ツルギのこの言葉にウミギは激怒する。
「酷評だとぉ!?そんな恥ずかしいマネが出来るかぁー!」
ウミギ准尉が運転するヘドデルがダメもとで55.6oビームアサルトライフルの銃口付近にハイフリークェンシーナイフを取り付ける。
ようやく現場に着いた佐官が慌ててウミギに命令する。
「やめんか!その者は!」
一方の将官は、呆れた顔をしながら勝敗を予想した。
「愚かな男だ。例えモビルフォース適性がSSRであろうと、たかが犯罪者の鎮圧程度の仕事しかしていない者。対する『赤い鷹匠』は文字通り、半年戦争で半年間実戦経験を積んだ者。場数が違うのだよ」
将官の言葉通り、フェルシュングはヘドデルの銃剣特攻をジャンプで躱しながら、90mmビームピストルでヘドデルの右肩を切断した。
ウミギ准尉率いるモビルフォース小隊を苦も無く沈黙させたツルギがガンダム・フェルシュングから降りた。
元迷惑動画投稿者は驚き過ぎた上に置いてきぼり過ぎたので、聞きたい事が山ほどあるのに何を質問したら良いのかが解らなくなった。
「えっと……あのぉ……何?……」
それを観ていたカッオが元迷惑動画投稿者の動揺の理由を端的にツルギに説明する。
「ツルギ、どうやら君は彼に正体を明かしていない様だね?」
「ツルギ!?―――」
カッオの口から『ツルギ』と言う単語を聞いて驚く元迷惑動画投稿者だが、彼の質問はツルギに群がる野次馬達に遮られた。
「スゲェよアンタ!」
「本当にスカッとしたぜ!」
「アンタは俺達の命の恩人だ!」
だが、そんな野次馬達の歓喜と称賛
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