邂逅
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ふと、目を覚ます。
白く濁った空と、一面に広がる睡蓮の花。
また、あの不思議な場所に戻ってきたみたいだ。
これから、一体どうすれば……
「こんにちは」
そこで、後ろから男の人の声がした。苦手なそれに身が強張るのを感じる。
…だめ、こうやって最初から敵意を見せちゃだめ。彼の件で学ばなかったの?
震える足を軽く叩いて、数回深く呼吸をする。私は、大丈夫。大丈夫だから。
覚悟を決めて声の主の姿を捉えるべく、ゆっくりと振り向く。
「……え?」
そして、思わずそんな気の抜けた声を上げてしまった。
そこにいたのは、細身の男性。毛先に向けて青のグラデーションが入った銀髪。前髪の奥からは同じような青い瞳が覗いていて、よく見ると右目には縫ったような傷があることに気付く。肌の色は少し心配になるほどに白い。服は、黒のインナーの上に白を基調としたスーツを羽織っている。
これだけでも、なんとなく気味が悪いような、怪しいような感じがするけれど、極めつけはなんと言ったって首からさげている十字架のネックレス。
(……宗教勧誘の人!?)
「あの……大丈夫かな?」
「あっ、え、えっ!?」
あまりにもわかりやすく動揺してしまっていて、本当に申し訳ない気持ちになる。
でも、次は頑張るから、今回だけは本当に、本当に許してほしい。
…何この人!?この変な空間も意味わからないし!?
この人に誘拐されたの!?いやいやいや、私ってもう死んでて……!!
あっ、そうだ、私ってもう死んだよね!?なんでこんな、ええ!?
…はっ、っていうことはこの人って天使!?悪魔!?お迎えってこと!?
「……大丈夫?一旦落ちつこうか」
「あ、あああの、もしあなたがお、お迎えに来たのなら!!よかったら、そのっ、えっと!」
「ぼ、僕は多分だけど、君が思っている意味のお迎えに来たわけじゃ……」
「その!!お、お母さんのところか!!彼のところに!!」
「話を聞いてもらえま……」
「お願いします!!お願いします!!」
「あのお……」
◇◆◇◆◇
「あ……えっと、とりあえず落ち着いてもらえてよかった」
「本当にごめんなさい」
「大丈夫。気にしないで」
しばらく経って、やっと落ち着きが戻ってきた。本当にびっくりした……
この人、最初に見た時より少し疲れていそうに見える。本当に、本当に申し訳ない。心の中で何度も何度も繰り返し謝る。
…初対面の人にこんな迷惑をかけるなんて。もう二度としません。
「それで……あの、聞きたいことがたくさんあるんですが……
「全部答えるよ」
「なら……とりあえず、あなたは誰ですか?」
「僕はフィルウ。この場所を管理しているよ」
管
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