暁 〜小説投稿サイト〜
海底で微睡む
前世
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 さらに、成長期がほぼほぼ終わり、大人の身体に近付いた私を見て、父の性的暴行はエスカレートした。



 地獄のような世界だけど、私は生きるしかない。

 母が見れなかった未来を、私が代わりに見てあげたいから。
 そして、もし、死んでしまった時には、天国にいる母にそれを伝えてあげたい。私が…天国に行けるかはわからないけど。

 それに、ーーーーーーーーー。



 夜。私はいつも通り"特別なバイト"に出かけた。
 廃墟にターゲットを呼び出して…殺す。写真を撮って、依頼主にメールして、掃除業者を呼んで、帰る。そんなバイト。
 私は小柄な体格と性別ゆえにナメられやすいから、それを逆手にとって意表をつけば楽にこなすことができる。今まで失敗したことはない。

 でも、その日初めて、失敗した…と思った。
 周囲にはちゃんと気を遣って、誰もいないか確認しておいたはずなのに、写真を撮ろうとした時、複数の"なにか"に声をかけられた。幽霊であってほしいと思ったけど…残念ながら、彼らは幽霊じゃなかった。

 でも、人間でもなさそうだった。



 そこから数時間の話は、また違う場所で。



 みんなといろいろ話して、仲良くなった。
 でも、その中の一人に、私たちはみんな殺されてしまった。

 死にたくなかったなんて、一切思わない。バチが当たったんだろうし、あの地獄から解放されたのだから。正しい、喜ばしいことだと思った。

 なのに、私たちを殺した"彼"のことが気がかりでーーー



 気付いたら、死んだ私は真っ白な空間にいたんだ。
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