前世
[2/2]
[9]前 最初 [2]次話
さらに、成長期がほぼほぼ終わり、大人の身体に近付いた私を見て、父の性的暴行はエスカレートした。
地獄のような世界だけど、私は生きるしかない。
母が見れなかった未来を、私が代わりに見てあげたいから。
そして、もし、死んでしまった時には、天国にいる母にそれを伝えてあげたい。私が…天国に行けるかはわからないけど。
それに、ーーーーーーーーー。
夜。私はいつも通り"特別なバイト"に出かけた。
廃墟にターゲットを呼び出して…殺す。写真を撮って、依頼主にメールして、掃除業者を呼んで、帰る。そんなバイト。
私は小柄な体格と性別ゆえにナメられやすいから、それを逆手にとって意表をつけば楽にこなすことができる。今まで失敗したことはない。
でも、その日初めて、失敗した…と思った。
周囲にはちゃんと気を遣って、誰もいないか確認しておいたはずなのに、写真を撮ろうとした時、複数の"なにか"に声をかけられた。幽霊であってほしいと思ったけど…残念ながら、彼らは幽霊じゃなかった。
でも、人間でもなさそうだった。
そこから数時間の話は、また違う場所で。
みんなといろいろ話して、仲良くなった。
でも、その中の一人に、私たちはみんな殺されてしまった。
死にたくなかったなんて、一切思わない。バチが当たったんだろうし、あの地獄から解放されたのだから。正しい、喜ばしいことだと思った。
なのに、私たちを殺した"彼"のことが気がかりでーーー
気付いたら、死んだ私は真っ白な空間にいたんだ。
[9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ