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八条学園騒動記
第七百七話 体育館その三

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「肌を出すことに対して」
「抵抗がない」
「そうした国だ、だからな」
「体育の時もですね」
「この様にだ」
 まさにというのだ。
「露出が多い」
「そうなのですね」
「未開の蛮族か」
 大尉は忌まわし気にこうも言った。
「その様にだ」
「肌を出しますね」
「事実連合の者達はな」
「その蛮族共の末裔ですね」
「そうだ、裸同然の恰好でだ」
「暮らしていて」
「今もな」 
 この時代もというのだ。
「宇宙に出てもな」
「その本質は野蛮人ですね」
「そうだ、だからな」
「肌を見せて」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
「音楽もな」
「野蛮ですね」
「エウロパでは音楽もな」
「聴くものもですね」
「階級によってな」
「違いますね」
「貴族がロックを聴くことは」
 こうしたことはというと。
「やはりな」
「スポーツや服装と同じで」
「どうしてもだ」
「おおっぴらには出来ないですね」
「それが出来るのはな」 
 どうしてもというのだ。
「平民だ」
「ロックを聴いて」
「そして遊ぶのはな、読む本もだ」
「漫画にしても」
「あまり品のない漫画はな」
 エウロパ貴族も漫画を読める、流石に階級が違うからといって漫画を読めないということはないのだ。
「いいとされない」
「高尚な漫画ですね」
「小説もな」
「ライトノベルの類でも」
「あまり品のないな」
 そう見られるというのだ。
「そんな作品はな」
「読むことはいいとされないです」
「そうだ、だから音楽もな」 
 こちらもというのだ。
「どうもな」
「ロックではなく」
「クラシックだ、そして讃美歌だ」
「神を讃える」
「そうしたものを聴くものだ」
「左様ですね」
「しかし連合では音楽までだ」
 こちらもというのだ。
「誰でも好きならな」
「何でもですね」
「聴いていてな」
「自分達で演奏することもしますね」
「そうしている」
「そうですね」
「貴族がオーケストラに入ることはな」
 これはというと。
「個人でだ」
「演奏はしますが」
「しかしだ」
「オーケストラに入ることはせず」
「オーケストラは聴くものだ」
 エウロパではというのだ。
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