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八条学園騒動記
第七百七話 体育館その二

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「だからな」
「体操服にはですね」
「流石に用いない、だが」
「上等の生地で」
「いいデザインのものでな」
「しかも露出は低い」
「あの様にだ」
 大尉は半袖半ズボンで太腿を露わにしているアフリカ系の女生徒を見て顔を顰めさせて上等兵に話した。
「かなりだ」
「露出を出すことは」
「アスリートの競技位だ」
「特別な時ですね」
「特に動きやすくする様な時でないと」
「しない、何ならだ」 
 大尉はさらに言った。
「フェシングの時のな」
「身体全体を覆うスーツですね」
「あれでもいいしな」
「エウロパでは競技の時も」 
 上等兵はこの時のことを話した。
「肘、膝までの」
「スーツやスパッツだな」
「それを着ますが」
「陸上競技でも水泳でもな」
「そこから上を出すことは」
「特に貴族ではな」
 この階級にあればというのだ。
「露出はな」
「しないですね」
「エウロパ戦役で連合軍の者達が言っていた」
 正確に言うとぼやき馬鹿にしていた。
「エウロパは露出がないとな」
「そう言っていましたね」
「夏でも半袖でなくて平気かとな」
「言っていましたね」
「連合軍は夏では軍服もな」
 こちらの服もというのだ。
「半袖になるな」
「略装といいますね」
「色も変わってな」
 白になるのだ、連合軍の軍服はかつての海軍のそれを踏襲しており夏服と冬服があり夏はその色になるのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「半袖になりな」
「涼しくなりますね」
「礼装もあるが」
「そちらは長袖ですね」
「あの白い詰襟にな」
 士官と下士官はこの服になる。
「そして兵士のだ」
「セーラー服ですね」
「そうなるが普段はな」
「略装のですね」
「半袖でだ」
「彼等は普通に肘から上も出しますね」
「そして陸戦の時あまりにも暑いならな」
 そうした場所で活動するならというのだ。
「よりラフなだ」
「半ズボンですね」
「二次大戦中のアフリカ戦の様にだ」
 イギリス軍やドイツ軍の様にというのだ。
「半袖半ズボンのだ」
「そうした服で、ですね」
「活動する」
「まるで探検をするかの様な」
「そうした服装もだ」
「ありますね」
「兎角連合はな」
 この国はというのだ。
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