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ちゃんもその時、顔を紅くして下を向いていた。
その時、私の鈍感な彼氏は知らんぷりだったのだが、私は、白木屋君達の仲はどこまでなんだろうかと、想像してしまっていた。そういえば、ウチ等だって、手を繋ぐ程度やんかー。山水は、もっと・・・キスとか期待してるんだろうか そんなに親密になる程 逢おてへんしー 私は・・・と、勝手な想いをしていた。
家に帰ると、桔梗がお台所でカレーを仕込んでいた。ピッタリとしたショートパンツから太目になった白い太腿を出して、エプロン姿で。
「いい 匂いがすると思ったら・・ 桔梗なの 表までいい匂い」
「この子ったら 朝から やってるのよ」と、お母さんも側で見ていたみたい。お父さんは、リビングの方でチビチビと冷や酒を飲んでいた。寂しそうなので、私は、簡単におつまみを作って、持っいってあげようと・・・イカの生干しを細切りにして、お豆腐とキュウリで白和えにして、ごま油と胡麻塩を少しかけて、あと、ちりめん山椒に鰹節を加えて、味を調えたものを・・。
「おぉ すまんな 山葵 波香が真昼間からあんまり飲むなって 気分概してツマミも出してくれんのやー 桔梗は、そういうとこ まだなー その点、山葵は気が利くのー」
「お母さんは お父さんの身体心配してるんよ お父さんはウチ等のために一生懸命仕事してくれてるのにねぇー ウチは・・早く 身体壊せって思ってるんやけどー そしたら、ウチと健也さんが、お客様の前に立って エヘッ でも、そのかわり、夜はちゃんと桔梗のカレー食べてあげてよー お酒 控え目にして」
「わかった 山葵 この白和え うまい」と、初めて、褒めてくれた。だから、何となく、TVを見ながら夕食までお父さんに付き合っちゃった。だけど、あの人はカレーを何口か食べたら、お風呂に行ってしまったのだ。
だから、私とお母さんで「すんごーく おいしい!」と、桔梗のご機嫌を取っていた。
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