第二話 にゃんぱいあその五
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「僕は最初普通の猫だったにゃ」
「普通のか」
「猫だったのか」
「子猫の頃は捨て猫で」
このことから話すのだった。
「それで死にそうな時に親切な人に助けてもらったにゃ」
「まさかその親切な人が」
「まさか」
「血を飲ませて助けてくれたにゃ」
話を聞くうちにいぶかしむ顔になる二人にだった。
にゃんぱいあはだ。さらに話してきた。
「それで今の僕がいるにゃ」
「吸血鬼の血を飲めば吸血鬼になる」
「それは猫もだったのか」
「とりあえず僕はそれで助かったにゃ」
にゃんぱいあはにこりと笑って話す。
「あの親切な人のお陰だにゃ」
「その吸血鬼が誰かはわからないけれど」
「それは」
「んっ、何かあるにゃ?」
「あるよ」
「おそらくはだが」
一条と五代はすぐににゃんぱいあに話した。そうしてだ。
二人は顔を見合わせだ。こう話し合うのだった。
「それじゃあまずは」
「皆に話を聞いてもらうか」
「はい、そうしてですね」
「このことについての話を聞こう」
こうしてなのだった。彼等は。
すぐに連絡がつく仲間達に連絡を取ってだ。集ってもらった。その場所は。
城南大学だった。その研究室にだ。
皆が集ってだ。そうしてだった。
「この猫が?」
「吸血鬼ですか」
「まさかと思いますけれど」
「確かに翼もありますし」
「普通の猫じゃないのは」
「すぐにわかりますね」
こう話していくのだった。そうしてだ。
椿秀一がだ。こんなことを一条に話した。
「この猫はな」
「何かわかったか?」
「確かに吸血鬼だ」
こう話すのである。
「それは間違いない」
「それはわかったのか」
「ただし生物学的にはだ」
その観点からはどうかというのだ。
「翼がある以外は他の猫と変わりがない」
「それは同じか」
「ああ、同じだ」
そうだというのだ。
「何処もおかしなところはない」
「じゃあ食べものは」
「何でも食べるにゃ」
机の上に二本足で立つにゃんぱいあが自ら言う。
「特に苺とか赤いものが大好きだにゃ」
「苺!?」
その言葉に目を顰めさせたのは沢渡桜子だった。
それでだ。こうにゃんぱいあに尋ねたのだった。
「苺が好きなの」
「あとトマトも好きにゃ」
にゃんぱいあは実に楽しそうに桜子に話す。
「トマトをたっぷりと使ったナポリタンなんか最高だにゃ」
「ナポリタンって」
榎田ひかりもこれにはだった。
いぶかしむ顔になりだ。こんなことを言った。
「猫が食べるものかしら」
「そこがかなり変わっていますよね」
「本当に猫なのかどうか」
椿はこのことを指摘した。しかしだった。
それでもだ。こう言ったのだった。
「しかし調べた結果は」
「生物学的にはです
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