暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第160話:夏の日差しの下で
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顎から落ちていく。

「あらら……これはちょっとマズいかも……?」

 カリオストロが焦りを感じてきた頃、そのタイミングを見計らったかのように彼女の脳裏にサンジェルマンからの念波による通信が入った。

『私の指示を無視して遊ぶのはここまでよ』
「――ッ!?……仕方ないか」

 戻れと言われてしまえば仕方がない。カリオストロは残念そうにしながらも、転移結晶を地面に叩き付けた。
 姿が消える直前、カリオストロの視線が颯人の方へ向く。

「次の舞踏会は、新調したおべべで参加するわ。その時はもっといろいろ話しましょう。バァ〜イ」

 そう言ってその場から消えたカリオストロ。残された3人は周囲にアルカノイズが残っていない事を確認すると変身を解いた。
 元の姿に戻った颯人は、肩と首を回しながら疲れを吐き出す様に息を吐いた。

「やれやれ……何しに来たんだ、あいつ?」
「さてな」

 未だに敵の狙いが今一理解できない事にもどかしさを感じる3人。
 その彼らの間を、湿気を含んだ夏場の熱い風が吹き抜けていった。
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