シナリオ
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、一人の男のプライドは大きく刺激されていた。
「ナメてんじゃ・・・ねぇぞ!!」
余裕の現れなのかはたまた自身のことを敵と認識していなかったのか分からない。しかし、実力者であるラクサスにとって敵の行動は侮辱以外の何ものでもなかった。
『すごっ!!まだ全然動けるじゃん!!』
ゲストのリュシーも驚くほどの勢いで立ち上がりそのまま体当たりするラクサス。スカイシーはそれを正面から受け止めるが、彼の勢いの方が勝っていたらしく押し込まれている。
『ラクサスが息を吹き返したぁ!!ここから反撃となるのかぁ!?』
期待の注目選手であるラクサスが圧倒される姿に言葉を失うしかない観客たちだったが、ここに来て状況が変わろうとしていることに沸き上がる。ただ、その中心にいるこの男はなおも余裕の笑みを浮かべていた。
「そうだ」
「??」
「もっと本気で来い。そうじゃなければ、悔いが残るだろう?」
押し込まれているにも関わらず耳元で囁いてくる男。その声に聞き覚えのあったラクサスは思わず目を見開いた。
「お前の大会はここで終わるのだから」
「お前・・・まさか・・・」
仮面の男が何者なのかわかったラクサスの顔から血の気が引く。そのタイミングを待っていたのか、男は彼を振り払うとその勢いを生かしての回転蹴りを彼へと打ち出す。それを受けたことによりラクサスは身体がよろめいたもののなんとか踏み留まった。
「そうだ。俺はお前たちを潰すためにここにいる」
仮面をつけていることによりその表情はわからない。だが、その声のトーンから推測することは可能だ。
「どういうことだ?これは」
敵の正体に気が付いたラクサス。しかし、なぜ彼がこの場にいるのか理解できなかったことでその頭の中は混乱へと陥っていた。
シリルside
「やっぱり強いですよ、あの人」
ラクサスさんが優勢に立てるかと思った場面ですぐさま反撃をしてくるスカイシーを見てウェンディがそう言う。彼女の言葉は間違いないだろう、このまま行けばラクサスさんがやられてしまうのは時間の問題だ。
「でも、もう少しで状況が変わる」
タイマーへと目をやると次の参加者が出てくるまでの時間まで残り1分を切ろうとしている。もし次にギルダーツさんが出てくることができれば、それで一気に状況が変わるはずだ。
「タイマーは残り少し・・・でも、問題が二つ・・・」
「うん。このタイマーが0になるまでラクサスが耐え抜けるか、そしてギルダーツが放出できるのかどうか・・・だよね」
ラクサスさんの生き残り・・・これについては問題ないような気がする。スカイシーの攻撃は今のところ緩んでいるように見える。恐らく彼も
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