第七百六話 スポーツの施設もその九
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「自覚してだ」
「演じるのではなく」
「自覚だ」
「なりきる」
「我々は連合にいるだ」
そしてというのだ。
「良識ある市民だ」
「今は日本の」
「そうであることを自覚してな」
「警官を前にしても」
「普通でいろ、職務質問されることもな」
「あってはならないですね」
「そして間違っても戦うな」
これは避けろと言うのだった。
「いいな」
「剣道や柔道で戦って来るので」
「そういうことだ、そして若しだ」
大尉はその目を鋭くさせて上等兵に話した。
「あの長官殿を前にするとだ」
「要注意ですね」
「あの長官殿自身も強い」
「剣道六段だけあって」
「初段でもな」
剣道はというのだった。
「相当にだ」
「強いのですね」
「それが六段にもなるとな」
「かなりのものですね」
「達人と言ってもだ」
「差支えないですか」
「何でも流派の話になり」
剣道のである、この時代でも多くの剣道の流派が存在している。
「そちらの免許皆伝になるとな」
「達人の中でも」
「かなりらしい、日本の武士達は強かったが」
「それぞれの流派で免許皆伝の」
「新選組や志士達はな」
「免許皆伝の者が多かったのですね」
「坂本龍馬という人物がいたそうだが」
エウロパではあまり知られていない人物だ、エウロパも連合の中の一国の歴史の細かい部分までは中々把握していないのだ。
「この人物もな」
「免許皆伝でしたか」
「北辰一刀流という流派のな」
この時代でも存在している流派である。
「それのだ」
「免許皆伝で」
「刀ではなく銃を使っていたそうだが」
それを護身具にしていたのだ。
「しかしな」
「剣術もですね」
「相当なものでな」
それでというのだ。
「強かったらしい」
「そうでしたか」
「そして今もな」
「日本の警官達にですね」
「あの長官殿はな」
「達人ですね」
「そうであるからな」
それ故にというのだ。
「間違ってもな」
「戦わないことですね」
「銃でもないと」
これを持っていないと、というのだ。
「そうはだ」
「勝てないですね」
「そもそも警官と戦うなぞ」
「あってはならないですね」
「もう終わりだ」
そうした事態に陥ればというのだ。
「我々はな」
「その通りですね」
「我々の目的は戦闘ではない」
情報収集が目的だというのだ。
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