第八十五話 兄に言われてその六
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「別にな」
「いいのね」
「避妊はしておけよ」
「だからそういうことしてないから」
兄の今の言葉はこれまで以上に強く否定した。
「私達はね」
「そうか、別にしても俺はいいけれどな」
「いいのね」
「こんなこと五月蠅く言ってもな」
それでもというのだ。
「皆興味あるだろ」
「ない人ってね」
「ないだろ」
「若しいない人が多かったら」
どうなるかとだ、留奈は言った。
「人類滅んでるわね」
「こういうのは食べることと同じでな」
「当然のことなのね」
「人間だったらな」
それこそというのだ。
「もうな」
「だからなのね」
「俺は五月蠅く言わないさ」
「避妊さえしっかいしていたら」
「それでな」
それならというのだ。
「もうな」
「そうなのね」
「ああ、あと病気にもな」
兄はこれにもと話した。
「気をつけろよ」
「エイズとか梅毒とか」
「淋病も怖いんだぞ」
この病気もというのだ。
「相当痛いらしいからな」
「女の子は痛くないのよね」
留奈はこのことは知っていた。
「淋病になっても」
「ああ、けれど感染させたらな」
「駄目だから」
「くれぐれもな」
痛くなくともというのだ。
「注意しないとな」
「駄目なのね」
「ああ、絶対にな」
こう妹に言うのだった。
「性病にもな」
「注意ね」
「さもないとな」
「こっちでも大変なことになるのね」
「それでこっちに注意していたらな」
それならというのだ。
「俺はな」
「いいってことね」
「ああ、具体的にはな」
「ゴムとかよね」
「そうしたものはちゃんと持ってな」
そしてというのだ。
「勉強もな」
「付けるべんきょう?」
「あと妊娠や性病の知識もだよ」
こちらのというのだ。
「ちゃんとな」
「備えておくことね」
「そうしろよ」
「そういうことも大事ね」
「そうだ、結婚したら絶対にそうした知識はな」
「必要ね」
「子供だって多過ぎたらな」
そうなると、というのだ。
「家計が大変だし欲しくてもな」
「そうした知識は必要よね」
「どっちにしても知らないとな」
さもないと、というのだ。子供は授かりものというがやはり知識があると授かる可能性が高くなるというものだ。
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