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第八十五話 兄に言われてその一

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                第八十五話  兄に言われて
 留奈は家で兄の雅之にこんなことを言われた。
「ちゃんと食ってるか?」
「食べてるわよ」
 留奈は兄に即座に答えた。
「いつもね」
「それならいいがな」
「夏暑くてもよね」
「しっかり食わないとな」
「体調崩すわね」
「そうなるからな」 
 だからだというのだ。
「お前もな」
「三食ね」
「しっかり食べるんだ、それもな」
「栄養バランスも考えて」
「例えばお素麺だけだとな」
「夏バテになるわね」
「お野菜とかお肉もな」 
 こうしたものもというのだ。
「しっかりな」
「食べることね」
「あと飲むこともな」
 こちらもというのだ。
「牛乳だってな」
「飲むといいわね」
「牛乳はどんどん飲めよ」
 兄は真面目な顔で言った。
「いいな」
「身体にいいからね」
「俺だって牛乳飲んでな」
 そしてというのだ。
「トレーニングしてな」
「筋肉作ってるのね」
「そうだ、筋肉にはな」
 これを備えるにはというのだ。
「本当にな」
「しっかり食べることね」
「しっかり飲んでな」
「それからトレーニングね」
「食べて飲まないとな」
 しっかりと、というのだ。
「筋肉なんてな」
「備わらわないものね」
「北朝鮮の兵隊さん見ろ」 
 兄は所謂朝鮮人民軍の話をした。
「筋肉ないだろ」
「皆ガリガリよね」
 留奈もテレビで観る彼等のことを思い出して応えた。
「あそこは何といってもね」
「食いものないからな」
「そもそもね」
「食うものがないとな」
 それならというのだ。
「もうな」
「筋肉どころじゃないわね」
「訓練だってな」
 これもというのだ。
「してもな」
「食べるものがないと」
「まともに動けないだろ」
「そうよね」
「それじゃあ筋肉なんてな」
「備わらないわね」
「そうだよ、筋肉はまず食ねて飲んで」
 そしてというのだ。
「それからだ」
「トレーニングはその後で」
「筋肉になる栄養と体力の元をな」
「補給してなのね」
「やるものなんだよ」
「本当に飲んで食べることね」
「ああ、あそこで腹一杯食えるのはな」
 その人物はというと。
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