第三話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いけどなぜか本気で女装すると絶世の美少女になれるくらい異様に似合うどこぞの召喚師のおバカな微少年や『ぐ●んぶる』的なダイバー関係のサークルの大学生(容姿と年齢といった二重の意味で微少年)で、自分など比較にならないほどイケメンの男が彼女の周りにはいる。故に、彼女の態度が不思議でならなかった。
というか、この殺気を孕んだ眼光の嵐に気がついて下さい! と内心懇願する。だが、口には出さない。そうした瞬間、きっと体育館裏とかに強制連行だろう……。返り討ちにできるけど。自衛のためとはいえ学校で揉め事は起こしたくないです!
ハジメが会話を切り上げるタイミングを図っていると、三人の男女が近寄って来た。先ほど言ったイケメンの男≠煌ワまれている。
「南雲君。おはよう。毎日大変ね」
「香織、また彼の世話を焼いているのか? 全く、本当に香織は優しいな」
「全くだぜ、そんなやる気ないヤツにゃあ何を言っても無駄と思うけどなぁ」
三人の中で唯一朝の挨拶をした女子生徒の名前は八重樫雫。香織の親友だ。ポニーテールにした長い黒髪がトレードマークである。切れ長の目は鋭く、しかしその奥には柔らかさも感じられるため、冷たいというよりカッコイイという印象を与える。
百七十二センチメートルという女子にしては高い身長と引き締まった体、凛とした雰囲気は侍を彷彿とさせる。
事実、彼女の実家は八重樫流という剣術道場を営んでおり、雫自身、小学生の頃から剣道の大会で負けなしという猛者である。現代に現れた美少女剣士として雑誌の取材を受けることもしばしばあり、熱狂的なファンがいるらしい。後輩の女子生徒から熱を孕んだ瞳でお姉さま≠ニ慕われて頬を引き攣らせている光景はよく目撃されている。
次に、些いささか臭いセリフで香織に声を掛けたのが天之河光輝。いかにも勇者っぽいキラキラネームの彼は、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧超人だ。
サラサラの茶髪と優しげな瞳、百八十センチメートル近い高身長に細身ながら引き締まった体。誰にでも優しく、正義感も強い(思い込みが激しい)。
小学生の頃から八重樫道場に通う門下生で、雫と同じく全国クラスの猛者だ。雫とは幼馴染である。ダース単位で惚れている女子生徒がいるそうだが、いつも一緒にいる雫や香織に気後れして告白に至っていない子は多いらしい。それでも月二回以上は学校に関係なく告白を受けるというのだから筋金入りのモテ男だ。
最後に投げやり気味な言動の男子生徒は坂上龍太郎といい、光輝の親友だ。短く刈り上げた髪に鋭さと陽気さを合わせたような瞳、百九十センチメートルの身長に熊の如き大柄な体格、見た目に反さず細かいことは気にしない脳
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ