第三百四話 二十州掌握その四
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「募集してくで」
「ほなそうしましょう」
「これでわし等は二十州を掌握した」
メルヴィルはこのことも話した。
「五大湖の連中に対して勢力の大きさで圧倒的になってな」
「そして囲んでもいます」
このことはジェーンが指摘した。
「地理的にも有利ですね」
「相当にな」
「東と南から囲んで」
「そして北の五大湖にも水軍を入れてるしな」
「圧倒的ですね」
「ミシシッピー川もな」
この時代でもアメリカの大動脈となっている大河もというのだ。
「東岸はこっちのもんにしてる」
「西岸はトウェインさんの水軍が来ていますが」
「しかしな」
「水軍を入れてることは事実で」
「今は戦しとらんから仕掛けんけどな」
「戦になれば」
「その時はな」
まさにとだ、メルヴィルはジェーンに話した。
「ミシシッピー川と五大湖と北大西洋を結びセントローレンス運河を遮断するで」
「水軍を用いて」
「少なくとも連中の軍艦は進ませへん」
「そうしますね」
「問題は西岸のトウェインやが」
彼等の勢力の話もした。
「今んとこ東部には不干渉を言ってるな」
「西部の統一と統治に力を注いで」
それでとだ、ヴォネガットが話した。
「東部にはです」
「力を向けられんな」
「その様ですね」
「それやったらええわ、ただな」
「ただ?」
「ミシシッピー川の西岸を五大湖の勢力に関係する民間船が通るかもな」
そのあk農政があるというのだ。
「それはな」
「攻撃しませんか」
「セントローレンス運河の方もな」
こちらもというのだ。
「民間人は攻撃せんさかい」
「そやからですね」
「貿易とかはな」
「制限せえへんですね」
「無制限攻撃はせん」
五大湖に関連する艦船をというのだ。
「下手に攻撃したら他の勢力と揉めるしな」
「それですね、それを行えば起きた世界のドイツの二の舞です」
フォークナーがまさにと応えた。
「ほんまに」
「そうなるな」
「はい、一次大戦の時でしたね」
「イギリスに向かう船を全部沈めようとした」
この大戦から戦力として大規模に用いられだした潜水艦を用いてだ、そうして島国であるイギリスを追い詰めようとしたのだ。
「そうしたけどな」
「アメリカの船を沈めたので」
「アメリカの参戦を招いたな」
「起きた世界の私達の国を」
「そしてそれがドイツの敗因の一つになった」
「そうでしたね」
「そのことを見てもな」
反面教師、それにしてというのだ。
「わし等はな」
「民間船は攻撃せえへんですね」
「潜水艦も持ってるけどな」
ドイツがその作戦に用いたそれもというのだ。
「そやけどな」
「それは用いへんで」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
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