第三百四話 二十州掌握その三
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「ほなです」
「そうしてくで」
「今は」
「戦で攻める時は準備万端整った時や」
メルヴィルは仲間達にこれまでよりも強い声で言った、その前にレモンティーを飲み喉を潤してからのことだ。
「それまではや」
「攻めるべきやないですね」
「そや、それで相手の情報収集もな」
これもというのだ。
「しっかりとな」
「行いますね」
「それも忘れたらあかん」
やはり強い声で言った。
「何があってもな」
「相手を知ることもですね」
「大事や、それでや」
「そちらも行って」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「こっちの準備もな」
「整えますね」
「そうするで」
こうも話すのだった。
「ええな」
「わかりました」
エミリーもそれはと頷いて応えた。
「ほな」
「それでその情報収集を担当するのは」
メルヴィルはエミリーに目を向けてさらに言った。
「自分や」
「アサシンもまた情報収集に向いてるので」
「そうした職業やからな」
それ故にというのだ。
「頼むで、防衛は軍備を整えるのと共にな」
「メルヴィルさんがですか」
「これから引き受けるわ」
「そうしますか」
「ああ、そしてな」
「五大湖の情報をですね」
「まさに隅から隅までな」
そこまでというのだ。
「知るで」
「相手の国力や軍の規模、装備に配置も」
「全部な、ほなな」
「はい、情報収集にあたります」
エミリーは確かな声で答えた。
「これより」
「自分はこれからそれが主な仕事や」
エミリーはというのだ。
「そういうことでな」
「開戦までですね」
「頼むで、ほなまずは南部諸州掌握や」
こちらに力を入れると言ってだった。
メルヴィル達は実際に南部諸州の掌握を進めていった、アメリカ東部で圧倒的な勢力となった彼等に南部諸州の街や村の多くは自ら降る様になっていた。
使者を送る前に降る街や村が日増しに増え遂にだった。
「南部諸州完全に掌握しましたね」
「ああ、思ったより早かったな」
メルヴィルはボームに笑顔で応えた。
「有り難いことにな」
「そうですね」
ボームも微笑んで応えた。
「そうなりました」
「ほなな」
「その南部諸州wをですね」
「治めていってや」
「豊かにして」
「そして将兵もな」
彼等もというのだ。
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