第百六話 夏休みが終わってその四
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朝ご飯を食べると登校した、朝練のある部活ではないが早く登校したので部室に入ったが今の二年の部長がいてだった。
掃除をしていた、部長はその咲を見て言った。
「小山さんどうしたの?」
「はい、早く来たんで」
それでとだ、咲は正直に答えた。
「漫画を読もうって来たんですが」
「そうだったんだ」
「ですが部長さんは」
「いや、僕も早く来たから」
「お掃除されてるんですか」
「やっぱりはじめはね」
何と言っても、そうした返事だった。
「お掃除だよね」
「部活もですね」
「はじめと終わりはね」
「お掃除ですね」
「それをしないとね」
「駄目なんですね」
「そう思ったから」
それ故にというのだ。
「やってるんだ」
「そうですか、じゃあ私も」
咲は部長の話を聞いて自分から雑巾を取って言った。
「お掃除します」
「小山さんもなんだ」
「私だけ何もしないのもよくないですから」
「それでなんだ」
「はい、私もです」
是非にというのだった。
「そうさせてもらいます」
「別に無理しなくていいよ」
「いえ、こうしたことは」
「ちゃんとするんだ」
「自分だけそれも部長さんもされてるのに」
「自分でやってるだけだけれどね」
「それでもです、それに二人でやった方が早く終わりますし」
咲は笑顔でこうも言った。
「ですから」
「それじゃあ」
「はい、早くやって早く終わらせて」
「それでだね」
「漫画読みましょう」
「それじゃあね、ただこのことはね」
部長は咲の申し出に頷いてから笑顔で言った。
「他の部員の子には言わないでおこう」
「私達がお掃除したことは」
「朝にね、それじゃあ皆もやれってね」
「そうなるからですね」
「ここそうした部活じゃないから」
「穏やかでまったりですね」
「そうした部活だからね」
それでというのだ。
「こういうのは自主的にやる」
「それでいいんですね」
「それにね」
「それに?」
「いや、学校の掃除って日本じゃしてるけれど」
この国ではというのだ。
「殆どの国でしてないね」
「そうなんですよね」
咲もそれはと答えた。
「外国の子皆言いますね」
「うちの学校半分位外国人だけれどね」
「神戸の本校と同じで」
「そうなってるけれどね」
それでもというのだ。
「殆どの国でね」
「生徒はお掃除しないですね」
「生徒は勉強してね」
「部活をする」
「そうするものだってね」
その様にというのだ。
「考えられていて」
「お掃除まではですね」
「しないからね」
「逆に日本のこれがいいんですよね」
生徒達が掃除をすることがとだ、咲は部長に言った。もう実際に二人で力を合わせて掃除をしている。
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