第一話 サキュバス乱入その二
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「殿、何か御聞きなのですか?」
「俺の気のせいかも知れないがだ」
丈瑠は自分の席から話してきた。
「どうもおかしな気配がする」
「気配がですか」
「外道衆以外にも何か出て来た様にな」
「といいますと」
「鬼か」
この言葉が出て来た。
「鬼がだ。出て来た気配がする」
「ふうむ。鬼がですか」
「他にも気配がする。何かな」
「外道衆以外にもそうした相手がいるとなると」
「はぐれ外道衆じゃないのか?」
千明が言ってきた。
「連中が生きていたとかよ」
「うむ、有り得るな」
流ノ介はそれを聞いて頷いた。
「それもな」
「けれどそれなら気配が違うんじゃないかしら」
茉子は首を傾げながら述べた。
「丈瑠は鬼って言ってるし」
「ほな外道衆やないの?」
ことははそれを聞いて言った。
「鬼やと」
「鬼とか悪魔とかまで出て来たってことか?」
源太は首を傾げさせていた。
「それじゃあよ」
「とりあえず調べる必要はある」
丈瑠は少し俯いた顔で述べた。
「外道衆以外にもな」
「左様ですな。さて、食事も終わりましたし」
丁度ここで皆食べ終えた。
「それでは暫し休んで鍛錬を」
「うむ」
こう話しているとであった。鐘が鳴った。
「むっ!?」
「外道衆!?」
「殿、ここは」
爺はすぐに主に声をかけた。
「参りましょう」
「わかった。それではだ」
彼と共に全員立った。そうして出陣となった。
五人が向かったそこにはだ。外道衆がいた。彼等が派手に大暴れして街の人達を襲っていた。
「さあ、それではです」
「どんどんやるのじゃ」
アクマロとシタリが指揮を執っていた。そこには薄皮太夫と十蔵もいる。十蔵は人間の姿で立っていて今は周りを見ているだけである。
その彼がだ。アクマロに対して問うた。いつもと同じ鋭い目である。
「こうして暴れるだけか?」
「いえいえ、そうではありません」
アクマロはいつもの慇懃な調子で彼に返す。
「これはほんの余興」
「ではシンケンジャー達が来たらか」
「そうです。そして他の方々も来ます」
「他のだと?」
「我々の相手はシンケンジャーだけではないのです」
そうだというのである。彼はだ。
「他にも大勢います」
「大勢だというのか」
「そうです。その方々の相手もしますから」
「だからか。今これだけの兵を出すのは」
「はい」
見れば出している兵はいつもよりも遥かに多い。それで街の人達を襲っているのである。人達はただ逃げ惑うばかりである。
そしてシタリはである。ここでアクマロに対して言うのだった。
「アクマロ。そろそろか?」
「そうですなあ。そろそろです」
「シンケンジャーが来るわね」
薄皮も言う。
「もう」
「見ろ」
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