第二十四話 未来その十六
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「決まってないよ、未来はね」
「未来と運命は違うんだ」
「そう、同じ様でね」
それでいてというのだ。
「違うよ、未来は未だ来ていない」
「漢字ではそう書くね」
「未だ来ていない、つまりね」
「未だ何も決まっていない」
「そうよ、だからね」
それでというのだ。
「そうなることもね」
「決まっていないんだ」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「私は信じているから」
「人間は滅びない」
「そして地球もね」
その両方がというのだ。
「人間は地球を滅ぼす位悪いものじゃなくて」
「地球は人間に滅ぼされる位小さくはない」
「だからね」
その両方があるからだというのだ。
「それでね」
「大丈夫だね」
「そうよ、それに天の龍も地の龍も力があるだけじゃなくて」
それに加えてというのだ。
「確かな人達だから」
「そのことからも大丈夫なんだね」
「力があって確かな心があったら」
それならというのだ。
「大丈夫よ。皆寂しくないしね」
「悪いことをする人は寂しい人」
「神威ちゃんが言われたことだけれど」
このことも知っていて話すのだった。
「星ちゃんも皆と会えばね」
「寂しくなくなる」
「だから大丈夫だよ、きっとね」
「未来はいいものになるんだ」
「今の人達だとね」
「そうなればいいね、けれど僕は」
牙暁は悲しい顔んあってまた言った。
「どうしてもね」
「まだ信じられないね」
「北斗がそう言ってもね」
それでもというのだ。
「信じたいけれど」
「信じるって言わないから」
北斗もそれはないと返した。
「ただね」
「それでもなんだ」
「そう、見ていこう」
「これからのことを」
「そうしたらわかるよ、未来は何も決まってなくて」
それでというのだ。
「今の皆だとね」
「悪いことにならない」
「そうよ、きっといいものにね」
そういったものにというのだ。
「なるから」
「それじゃあ」
「うん、見ていこう。神威君達もね」
「間もなく行われる選択と」
「その後で起こることをね」
「それではね」
牙暁は北斗の言葉に頷いた、だが信じたくとも信じられないでいた。そのうえで神威の選択を見るのだった。
第二十四話 完
2023・4・15
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